月別アーカイブ: 2016年8月

雑草の話18(ボルトジンユのこと)

雑草の定義は何か?と聞かれると非常に難しいのですが‥人間の生活に密着していて、しかも役に立たないものの総称という捉え方ができるかもしれません。

そういう定義に今回書こうとしている『ボルトジンユ』を入れてしまうのは、ちょっと申し訳ないのですが、雑草のようにたくましい(実は嘘で、イメージ)ということで無理くり入れてみました。

きっかけ

おそらく、このページにたどり着いた方はどこかでボルトジンユという存在を聞き、何なのかということで検索をされて訪れた方が大半なのだと思います。こちらが、最初にボルトジンユの存在を知ったのは農文協で発行している現代農業という雑誌の2016年2月号でした。

その中の記事に、ボルトジンユのことが書かれていました。興味を抱いたのは、お茶にして飲用した方の血糖値が下がった点と容易に増やせるという点でした。

健康というのは、元気な時には全く忘れ去られているものですが、病気になった途端にありがたさに気が付くものだと思います。健康に対する悩みは、やはり当事者でないと分からない部分があります。自分の場合、ありがたいことに血糖値を気にする必要の無い生活を続けているのですが、周囲には血糖値で悩んでいる方も多くいます。

これまで15年近く雑草を栽培するなど、雑草の研究をしてきたのですが、ボルトジンユを見るといかにも雑草然としていて、どんな植物か面白そう・栽培実験をしてみたいと考えたのが動機でした。

ボルトジンユとは何か?

正直なところ、こちらに関してはまだよく分からない部分があります。先ほど、きっかけとして書いた現代農業にボルトジンユとならんでマンジェリコンという植物が紹介されていました。

写真で見る限り、ボルトジンユは地を這うようにして増殖し、マンジェリコンは上に伸びるようにして大きくなるタイプであると分かりましたが、なぜかインターネットで調べてみると両者が曖昧なままに記述されていました。

もしかすると、共に血糖値を下げる効果があるとされている点や、同じシソ科なのであまり区別をする必要が無かったのかもしれません。また、最近の図鑑を見ても明確な記述が出てこない点も大きいと思います。

ネットの情報はとても便利なのですが、時には誤った情報が載っているので、出来る限り信頼のできる情報源を探るようにしています。しかし、ボルトジンユに関しては、正直なところまだ曖昧な部分があります。様々な情報をつなぎ合わせると‥アフリカ原産で沖縄には自生していること、寒さには弱いことはほぼ確かだと思います。

宮城県山元町での栽培

以前の記事にも書いたのですが、出身地である宮城県山元町の農家さんと今年(2016年)からボルトジンユの試験栽培を開始しました。

7月5日のボルトジンユ7月5日撮影

7月23日のボルトジンユ7月23日撮影

8月4日のボルトジンユ8月4日撮影

栽培はとにかく、簡単という印象です。雑草対策にビニールマルチをしておけばより万全で、後は暑さとともにどんどん成長したという印象です(8月4日は上部を刈り取った後の写真です)。

よく、「無農薬栽培に成功しました!」と誇らしげに宣伝をしているサイトがあったりするのですが、このような植物はそもそも使用しなくても育つので、過剰な宣伝には気を付ける必要があると思います。

少し話がそれましたが、栽培のしやすさという点でボルトジンユは秀逸だと思います。寒さにどこまで耐えられるかはこれからの観察で分かってきそうです。

加工する

最後に、まだ試験段階ですが‥ボルトジンユはミントを個性的にしたような独特の香りがあるので、より飲みやすい形で提供できればと考えています。こちらも、以前の記事に書きましたが、お茶にしようと試験を開始しました。

ボルトジンユ茶(苦い)いかにも、薬草茶という色合いのお茶が出来ました。これが、とんでもなく苦くて大失敗だったのですが、これから焙煎方法などの改良を進めていく予定です。いずれ、商品化したいと考えています。


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『聞く力』と『伝える力』

いくら親しいと思っている相手でも、その人の考えを全て理解することは至難の技だと思います。だからと言って、理解しようとする行動を不要であるとは言いませんが、結局のところ人間関係は『聞く力』と『伝える力』のバランスだと思います。

感じたこと

いろいろなご縁があり、事務局を担当している任意団体『山元の未来への種まき会議』の他にも、今はいくつかの団体の打ち合わせに参加させてもらっています。

実際に関わっている打ち合わせであれば、その場での話の雰囲気(本気の話なのか、冗談交じりなのか)も、具体的な進捗状況も肌感覚として理解できます。ただ、参加できない時には議事録を見ても感覚がつかめなくて苦労する時があります。

トラブルやはり、自分の中で感じることがスタートなのだと思います。もちろん、多忙な人は全ての打ち合わせに出ることは難しいので、どうすれば話し合いの内容を理解し、それをふまえて前進出来るかを考えてみたいと思います。

聞く力

ここで大切なのが、最初に書いた『聞く力』だと思います。より具体的に書くと『質問力』となります。議事録を読めば大体の内容はつかむことが出来ます。しかし、記録するのは人間なので言葉の選択や記述の仕方で印象は大きく変わってきます。

そのような時に役立つのが『質問力』です。議事録を記入した人にいくつか尋ねるとだいぶ状況が分かってきます。自分の場合、次のようなことを意識して質問するようにしています。

・主語(誰が)の欠けている部分の主語を尋ねる

・数字、日付を再度確認する

この2点です。誰が何を言っているのか、そこに関わる数字(経費、数量など)と日付(いつまで)ということが分かればかなりの部分を理解することができます。議論をしていくうちに、議論をすること自体が目的となってしまい、本来決めるべきことが抜けてしまうことが多々あるので、数字を入れることで進捗状況を客観的に把握することができるようになります。

伝える力

次に、聞いた情報を総合した上でどうまとめ、周囲に伝えるかということが大事になってきます。この時に一番注意が必要なのは、手元にある情報が客観的なものであるかどうかという点です。仮に、特定の人からの意見だけが手元にある場合、いくらその人との付き合いが長い場合でも冒頭に書いたように『人の考えは全て理解出来ない』ことを思い出す必要があります。

提案つまり、人からの情報はその人というフィルターを通しているために、生の情報と変質している場合が出てきます。もちろん、『伝える力』の優秀な人であれば生の情報をさらに整理して伝えられるのですが、そのような人はあまり多くありません。

多かれ少なかれ情報の中にクセが混ざっていると考えた方がよいと思います。クセの多い情報からクセを取り除くためにも、情報源を増やして多面的に考える必要があります。そうすると、同じ議題であっても全く異なる見方が出てくる場合があります。同時に、情報源となる人のクセも常日頃から見極めておく必要があります。

聞く力と伝える力のバランス

これはなかなか難しい問題です。一方的に話を聞くだけなのは楽なのですが、それでは一般聴衆となってしまいます。人の話を聞きながら、それを要約して伝えるというのが理想ですが、一方的に話しをすることに夢中になり、聞くことがおろそかになったりします。

自分の体験では、聞く方を優先しています。まずは、相手の人に語ってもらった上で自分の思考を整理するようにしています。この辺のバランスについては多くの本も出ていますが、やはり経験を積むことが一番だと思います。

天びん対峙している人が話をしたがっているのか、聞きたがっているのかを見定めた上で議論を始めていけば大きな齟齬は生じないと思います。最低限の段取り、日付が伝われば十分という割り切りも大事だと思います。

そして、自分の伝えたい内容の100%を伝える力を磨くよりも、最低限の50%を伝える工夫に集中する方がより現実的だと思います。


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ボルトジンユの栽培

『出身地である宮城県山元町で何かできないか』、専門である『農業分野で出来ること』という模索から、2016年は農家さんと、さつまいも栽培とボルトジンユという薬草栽培をしています。

作物の選択

最近は、海外の品種も含めて多くの作物が容易に入手出来ます。出始めの頃に珍しいと騒がれていたアイスプラントも、今では直売所で大量に売られています。色の鮮やかな作物、形の面白い作物なども並ぶようになりました。

そのような背景もあり、『珍しい』という理由で栽培を始めると最初の1、2年くらいは良いのですが次第に当たり前の作物になってしまいます。特に、ブームになったりすると一気に生産者が増えて埋没してしまいます。

2014年に、『珍しい』ということを優先して紫とうがらし、甘いとうがらし(カレイドスコープ)を宮城で栽培したことがありました。

むらさきとうがらしの栽培風景

甘いとうがらし結果としては大成功だったのですが、使い方と売り方を上手に提案することが出来ずに大半は土に還してしまいました。これは、良い教訓で1つは山元町で育つ作物が分かったことと、売り方も想定しないと意味が無いということでした。

選んだ作物

このような経緯があり、農業の基本に立ち返り『食べて美味しい』という点を重視して考え直しました。同時に、人が作物を欲しくなる理由をあれこれと考えてみました。

そうして出た答えが2014年から栽培しているさつまいもと、今年から栽培を始めたボルトジンユでした。さつまいもについては、これまでも色々と記事を書いてあるので簡単に書きますが、鹿児島県から優良なべにはるかの苗を取り寄せ、宮城県山元町のベテラン農家さんに栽培を託しています。

7月21日のさつまいも畑一方のボルトジンユは、正直に書けば『食べて美味しい』とは言いにくい植物です。限りなく雑草に近く、ミントのような香りはしますが、かなり個性の強い植物です。きっかけは、たまたま読んだ農業雑誌に掲載されていたことでした。

雑草のような生命力=栽培しやすいという点と、血糖値を下げる効果があるということで実際に飲用している方のことが書かれていたので、これだと感じました。

元々、15年ほど雑草の研究をしていたので、雑草の生命力があれば害虫や病気対策も楽だし、宮城県山元町でも育つと考えました。

ボルトジンユ栽培

実際に栽培をしてみると、予想以上に繁殖力が強く害虫の影響はほとんどありませんでした。試しに葉を1枚食べてみるととても苦く、かなりクセがありました。

ボルトジンユ(2016年7月)栽培が簡単なことは良かったのですが、先に書いた血糖値を下げる効果を望むのであれば、継続して摂取できる形にする必要があると考えました。その1つの答えがお茶にすることでした。

お茶つくり

ちょうど良いことに、お茶農家さんとご縁があったので、埼玉のお茶園に行ってきました。

ちょっとした実験をして作ったお茶を試飲したら、社長さんがのけぞりました。何事かと思って飲んでみたら、社長さん曰くこれまでで一番苦いというお茶が完成していました‥。

ボルトジンユ茶(苦い)確かに、これでもかという位に苦くて思わず二人で笑ってしまいました。いっそ、『世界で3番目くらいに苦いお茶』という名前で販売しても良いかと思ったくらいです。

色々とアドバイスを頂いたので、今後緑茶とのブレンドや、乾燥方法など実験を進めていきたいと思います。ちょっと面白くなってきました。毎日飲めるお茶にしたいので、まずは飲みやすさから改良したいと思っています。

どうしてよいのか分からないと行動が難しいですが、課題が見えてしまえば時間はかかっても解決できそうです。

関連記事

ボルトジンユ関連で以下の記事が出ていました。三重の方でボルトジンユのポット栽培をしている方がいるそうです。

http://mainichi.jp/articles/20160720/ddl/k24/040/159000c

ボルトジンユについては、マンジェリコンという同じシソ科植物との混同や詳細な記事が少なく、どんな情報でも見つかるはずのインターネットを駆使してもあまり出て来ません。当面は、手探りでの思考錯誤になりそうです。

肝心の血糖値を下げる効果については、今、血糖値の高い方に試してもらっています。こういう効果は個人差が大きい可能性もあり、医薬品と異なって明確な効き目が現われにくい場合もあるのですが、健康の助けになるようであれば最高だと思っています。

追記

ボルトジンユの成長の様子をまとめた記事を追加しました。

(2016年9月23日追記)


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やりたいことと、やれること

何かをやってみたい!‥と思うだけマシという考え方もありますが、アイデアだけ語る人、批判だけする人、実際に行動する人などなど様々なタイプに分かれるようです。

やりたいこと

自発的に発言したり、何かに書いたりしないまでも、大体の人は何かやってみたいことは1つ、2つあるように思います。全く無いという人でも問いかければ何かは出てきたりします。

中にはやりたいことがたくさんある人もいます。そういう人は、大体、地域活動や趣味などに熱心で、地元では顔の知られた存在になっています。そして、イベントの中心として存在していることが多々あります。

やりたいことが実現していて、十分に周囲とも上手く調和していれば良いのですが、中にはやりたいことを抱え過ぎて自分の出来る範囲を超えてしまっている人がいます。

困った表情の2人結果的に、やりたいことが周囲の人の迷惑になったり、関わっている人達が疲れてしまうというイベント病のようなものとなってしまいます。

やれること

『やれること』は、よく『やりたいこと』と対比で語られると思うのですが、案外自分の『やれること』を冷静に見つめることは難しいようです。いくつかのイベントをこなしていくうちに、自分の『やれること』が広がっているのも事実ですが、実際には周囲が支えている場合があります。

周囲の支えに気が付けば、自分の『やれること』を考えるきっかけになるはずなのですが、そこに気が付かないと『やりたいこと』だけがどんどん増えていき、『やれること』は誰かが担うという悪循環となります。

こういう悪循環は、いつか何かの形で爆発し、イベントの中止や人間関係の崩壊となっていきます。そうなってから気が付いても遅いのですが、地方ではそういう光景をよく目にすることがあります。

ふりかえる

どうすれば、『やりたいこと』と『やれること』のバランスが取れるのか?中々明確な答えが浮かんできませんが、1度立ち止まって、過去を『ふりかえる』ことが大切だと思います。

『やりたいこと』が山ほどある人にとって、立ち止まることは中々容易では無いと思うのですが、周囲の人と良く会話をし、誰が何をやってくれたのかを書き出してみると目で理解することができます。

メモ帳想像しているよりも、多くの人に支えてもらっていたことに気がつければ、自分の『やれること』の範囲が案外狭かったことを知ることができると思います。

もちろん『やれること』は経験とともに増えていくとは思うのですが、『やりたいこと』と『やれること』のバランスがちゃんと取れているかは定期的に確認しておく必要があります。

許容性

『やりたいこと』に対する想いが強くなると、同じ『やりたいこと』を持っている人とはとても合うのですが、方向性の異なる人が許せなくなってくるようです。

連帯感というか、同じ方向を向いている人であれば話は合うし、反対意見も出て来なくなります。全て肯定されるのでどんどん楽しくなっていきます。

会話しかし、方向性の違う人はどんどんと離れて行くので最終的な活動は先細りとなってしまいます。考えの合う人だけが集まって『やりたいこと』をするのも良いとは思いますが、多くの人を巻き込む必要のある地域活動には向いていないかもしれません。

『やりたいこと』の同じ人達が集まると、宗教的な方向に進むことになると思います。上手く進んでいるうちは何の問題も無いのですが、同じ言語で会話をしていても、何十年も寄り添っていても理解し合うことが難しいのが人間の本質なので、次第に疑心暗鬼となり、互いを傷つけあったりします。

余裕

結局は、仕事にも遊びにもある程度の余裕が必要なのかもしれません。多少右に動こうが左に動こうが、余裕があればバランスを保つことができます。余裕が無いと意地を張ったり、排除しようとしてしまいます。

では、余裕はどうすれば生まれるのか?やはり、客観的にモノゴトを捉えるということに尽きると思います。1度、他人になったつもりで、今自分の『やりたいこと』を見れば、本当に『やれること』なのかに気が付けるはずです。

先ほど書いた『ふりかえり』と合わせて、定期的に立ち止まる機会を設けないと、どんどん自分中心になっていき考えの異なる人を寄せ付けず、結果として自分も疲弊してしまうことになります。下手に実績を積み重ねてきたもの程、根拠の無い自信の原因になっているので注意が必要だと思います。


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