月別アーカイブ: 2016年6月

雑草の話14(オオキンケイギクのこと)

雑草の話が出ていたので、紹介したいと思います。キク科のオオキンケイギクという雑草です。最近、出身地である宮城県でもよく見かけるなと思っていたのですが、こちらは福井の新聞に掲載されていました。

記事より

福井新聞ONLINE、2016年6月18日(土)17時37分配信の記事です。

オオキンケイギクは北アメリカ原産で、キク科の多年生植物。5~7月ごろにかけて、直径5~7センチほどの黄色い花を咲かせる。高さは30~70センチ。日本では、1880年代に観賞目的に導入したとされる。河川ののり面の緑化や苗の販売により一気に繁殖したという。

同市の北川では、上流部でかつて緑化に用いられたとされる。落ちた種が流れて下流部にまで広まったとみられ、西津や内外海地区の私有地などでも広く自生している。繁殖力が強く、荒れた土地でも育つのが特徴。

花が美しいため、庭などに植え替えて楽しむ人もいるが、環境省は2006年に、カワラナデシコなど在来種に悪影響を与える恐れがあるとして特定外来生物に指定した。

栽培や運搬、保管などは法律で禁止されており、個人が違反すると懲役1年以下、または100万円以下の罰金が科せられる場合もあるという。

これが、オオキンケイギクです。

オオキンケイギク黄色い花がキレイなので、わざわざ残している場所が多くありました。お役所は伐採しろ、駆除しろといい一般の人達はキレイだから残すという何とも皮肉な構図となっています。

雑草で罰金を支払うというマンガのような話ですが、本当のことです。植物だとあまりイメージが湧かないと思いますが、ブルーギル(魚)やカミツキガメなども特定外来生物に指定されています。昔は、ギル釣りと称して遊んだこともあった(誰でも簡単に釣れる)のですが、今や法律に関わるようになってしまいました。

福井県小浜市の対応

再度、福井新聞ONLINEの記事を引用します。

きれいな花にはご注意を―。国土交通省や福井県、同県小浜市では、外来種の植物「オオキンケイギク」の駆除に取り組んでいる。同市を流れる北川一帯にも自 生しており、市などは今月上旬、駆除を呼び掛けるチラシを周辺住戸に配布。市環境衛生課は「種ができる前のこのタイミングで駆除に協力してほしい」と呼び掛けている。

さらに‥

同市は、国交省や県と協力して2年前から広報活動を強化。同課が市内全域を調査し、分布マップを作成した。種が飛ぶとすぐに根付いてしまうため市内全域での対策が必要とし、広報紙の5月号では特集を組んだ。

風で種が運ばれないよう、種ができる前のこの時期に毎年、集中して駆除活動も行っている。私有地での駆除作業は勝手にできないため、▽根っこから引き抜く▽乾燥させる▽種が飛ばないように袋に詰める-などし、燃えるごみとして廃棄するよう呼び掛けている。

市の担当者は「油断すると一気に広がり手がつけられなくなる。一般の人にも、他の植物への影響の大きさを知ってもらいたい」としている。

現状

こんなオオキンケイギクですが、わざわざ残している場所が多く見られました。やはり、花がキレイだからだと思います。お役所は伐採しろ、駆除しろといい一般の人達はキレイだから残すという何とも皮肉な構図となっています。

このようなやり取りも法律という存在があるからで、それが無ければ何の話題にもならず、ただの黄色い花をつけた草が増えている程度にしか認識されないと 思います。そちらの方が自然な反応だと思うのですが、法律に仕立て上げてしまったので対処しなければいけなくなりました。

レバーの生食も合法な時代から、今や逮捕される時代になりました。こちらは、食中毒というそれなりの根拠があるものの、オオキンケイギクに関してはそんなに目くじらを立てて駆除する必要 があるのか考えさせられます。

そもそもの話

結局は人間が持ち込んでいる訳で、鎖国でもしないとこういう問題は無くなりません。また、いかにも危ないように表現されているのですが、単一の雑草が地上を全て覆うことはありません。

もちろん、農業に被害が出るとかそれなりの理由があれば対処する必要はあるのですが、特定外来の選定が妥当かどうかは雑草に 関して言えば疑問が残ります。それよりも他にもっと優先すべき仕事、法律があるような気がします。結局は人間の自作自演という見るべきかもしれません。


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雑草の話13(ヨウシュヤマゴボウのこと)

ヨウシュヤマゴボウという雑草があります。名称からすぐに実物を思い浮かべる方は少ないかもしれませんが、身近な雑草の1つです。

産経新聞の記事

2016年6月11日(8時33分配信)付の産経新聞に有毒の「ヨウシュヤマゴボウ」食べ、40代男性が食中毒 姫路という記事が掲載されていました。

兵庫県姫路市保健所は10日、同市内の40代の男性会社員が、ヤマゴボウの一種で有毒植物の「ヨウシュヤマゴボウ」を食べ、めまいや下痢などの食中毒症状を訴えて救急搬送されたと発表した。命に別条はないが現在も入院しているという。

同保健所によると、男性は4日午前11時ごろ、職場の敷地内に自生していたヨウシュヤマゴボウの根を食べた。知人に「体によい」と勧められた植物と間違って、根を生のまま食べたと話しているという。厚生労働省はヨウシュヤマゴボウの根や実を有毒植物に指定している。

ヨウシュヤマゴボウ

ヨウシュヤマゴボウとはどんな雑草か?百聞は一見に如かずということで、写真を掲載したいと思います。

ハトとヤマゴボウ

ヨウシュヤマゴボウ(鉢)

ヨウシュヤマゴボウ(枠)

いざ写真を探してみると、あまり良いものが見つからなかったのですが‥上からヨウシュヤマゴボウとハト、種子から育てたヨウシュヤマゴボウ、ヨウシュヤマゴボウの根に破壊されたコンクリート枠となっています。

とにかく大型の雑草です。巨人の国の雑草かと思うくらいに大きくなります。日本に生育する雑草の中でも最大級だと思います。ちなみに、アカザ科のシロザという雑草も大きくなるので、中国では茎を乾燥させて杖を作るそうです。実物を見たことがあるのですが、軽くて丈夫でした。

ヨウシュヤマゴボウの話に戻ると、以前、種子を集めるためにコンクリート枠の中で育てたことがあります。伐採は、まるで木を切るような感じでした。肥料はあっても無くても大きく育ち、よっぽど成長効率が良いのだと思います。これが作物だったらもっと良かったのですが。

この雑草を初めて見たのは今から30年近く前で、出身地である宮城県山元町の河川敷にやたら大きい植物が生えていたことをよく覚えています。当時は大きい草という程度しか知りませんでしたが、今振り返ってみるとヨウシュヤマゴボウでした。

有毒雑草

図鑑では有毒と書いてあったのですが、やはり正しかったようです。以前、ヨウシュヤマゴボウの実で果実酒を作ろうとしていた方が居て、たまたま止めることが出来たのですが、身近な雑草にも注意が必要だと思います。

毒性を試すというこは中々難しく、実際に食べるというのは非常に危険だし、かと言って毒の分析も設備の面から難しいのが実情です。やはり、図鑑や本の記述に従うのが無難かもしれません。

よく『植物由来だから安全』と言う表現を聞きますが、やはり毒は毒です。化学的に合成した物質であれば、薬局などに行かなければ入手できませんが、植物は身近に存在しています。

それだけに、安易に食べたりしてしまうのですが、雑草の中にも毒が含まれているという点は覚えておく必要があると思います。雑草による中毒は、時々発生しています。


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宮城県山元町の畑(工房地球村)

これまでにも出身地・宮城県山元町でのさつまいも栽培を書いてきましたが、ご縁があって工房地球村という福祉施設の畑を作るお手伝いをさせて頂きました。

畑の様子

昨日(6月9日)、畑の様子を確認に行ってきました。栽培開始が、5月の20日だったので3週間が経過したことになります。栽培しているのは、ミニトマト、ピーマン、ダイズ(種子から)、そしてさつまいもです。

地球村の畑(6月10日)まだ、緑色の少ない状態ですが順調に生育していました。久しぶりの雨が降ったので、一安心でした。ここ数年は5月や6月の気温が高い上に雨が少なく植えつけた苗が枯れるなど大変な年が続いたのですが、今年はたまに降る雨のおかげでだいぶ助かっています。

栽培前の様子

少しさかのぼるのですが‥2016年の4月23日はまだ下の写真のような状態でした。畑としては、排水が悪く石も混ざっていたりであまり良くない環境でした。

地球村の畑そこで、畑の周囲に排水溝を掘り、土を耕して肥料をまきました。それだけで急に改善されないところが農業の大変なところではあるのですが、これから栽培を続けていけば作物の多く実る畑になっていくと思います。

農地を整備するまでには時間がかかり、農地をダメにしてしまうのはあっという間というのが現実です。どんなに良い畑でも数年放置してしまえば草だらけになり、作物栽培が難しくなってしまいます。

作物の様子

個々の作物の生育の様子です。まずは、さつまいもです。苗を植えた直後はしおれてしまい、一部は茶色に枯れていたのですが、無事に復活しました。栽培をしてみて改めて気がついたのですが、さつまいもは非常に丈夫だと思いました。

こちらの苗はさつまいもの本場、鹿児島県の指宿市から直接取り寄せたもので、山元町の農家さんと一緒に2014年から栽培試験を始めました。今年で3年目となります。品種はべにはるかで、とても甘いさつまいもを収穫することができました。

地球村のさつまいも次は、ミニトマトです。既に黄色い花が咲いていました。葉の色もちょうどよい緑色をしていたので、順調に育っていることが分かりました。ミニトマトは、中玉や大玉のトマトと比べて露地栽培がしやすいので良い天気が続けば間もなく収穫となりそうです。

地球村のミニトマト

最後はダイズです。種子をまいたのですが、ちゃんと出芽しました。ダイズは、2013年に津波の浸水した畑で試験栽培を行ったことがありました。成長は非常に良かったのですが夏から秋にかけての長雨に悩まされ、収穫はほとんどできませんでした。今となっては良い経験です。

地球村のダイズ畑作りのきっかけ

宮城県山元町で2ヶ月に1度、開催されている「山元の未来への種まき会議」で施設の所長さんと、たまたまさつまいもの話をしたのがきっかけでした。

種まき会議は2013年の7月に山元町で活動している復興関係団体の情報交換の場として誕生した集まりで、2016年の7月に20回目を迎えます。当初は参加者として出席していたのですが、2015年の秋から事務局運営に関わるようになりました。これも何かの縁だと思っています。

最近、農福連携(農業+福祉)という言葉を聞きました。異分野の融合は新しい物事を生むきっかけになると思います。耕作放棄地の解消や、障がい者の方の雇用促進に繋がれば良いなと思っているところです。まずは、第一歩が始まったばかりです。


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坂の上の雲か足元の石か

人の性格は様々ですが、大きく2つに分けるとどうなるかということを考えてみました。

宮城県山元町

現在、出身地である宮城県山元町に滞在しています。あまり目立たない町ではありますが、色々な動きが出始めています。イベントなども多く計画されています。

先日は山元はじまるしぇ(2015年12月に初めてイベントを開催し1500人以上が来客)の会合に参加させてもらいました。多くの方が来ていて、とても楽しい時間でした。

ミガキハウス(山手にある民家で、今後、宿泊施設として改装予定)で開催されたのですが、道に迷い資材置き場にたどり着いたり、リンゴ畑で小さなイノシシを見たりとこちらも面白かったです。

視点

さて、タイトルにした『坂の上の雲』か『足元の石』かですが‥交流拠点のなわっしょ(宮城病院近くの建物で、山元の未来への種まき会議の事務局、一般社団法人ふらっとーほくの事務所がある施設)のホワイトボードに書いてありました。

坂の上の雲か足元の石かこれだけだと何事か分からないと思う のですが、人間には司馬遼太郎が書いたように『坂の上にある雲だけを見て追いかけていくタイプ』と、その対極としてこちらが勝手に考え出した『足元にある石だけを見つめていくタイプ』が居るという意味です。かなり極端な分け方ですが、理想家と現実家と言い換えてもよいかもしれません。

どちらが良いか悪いかという話ではなくて、自分はバランスの問題だと思っています。理想ばかりでも、現実ばかりでもつまらないと思うのですが、先日参加したまるしぇの 会合は理想も現実もあって楽しかったです。人の考えは中々共有しにくいもので、何年接していても新たな発見があります。そこが人間関係の面白いところかも しれません。

余談ですが、話のネタが無くなってしまったときは、自己紹介をオススメします。今更という情報の中に必ずこれまでに聞いたことの無い情報が出てきて盛り上がると思います。人を1人か2人挟むだけで意外な有名人と繋がったり共通の知り合いが居たりします。

視点の違いを許容する

参加者の考え方に幅がある団体は、決め事に時間がかかるかもしれませんが、色々なジャンルの人が自由に参加することが出来ます。一方で、方向性が定まっていると決め事は早いのですが、考えが違う場合、何となく入りにくい雰囲気が出てしまいます。

その辺も結局はバランスなのでしょうが、会話を通して物事を創っていく過程はとても面白く、勉強になります。この辺は本よりも現実の方が遥かに面白いなと思います。

人にはどうしても許せない範囲はあると思うのですが、同時に許せる、もしくは妥協できる範囲もあると思います。宗教は別としても、許容範囲は大きい方が良いと思っています。先ほど書いたように、副作用としてまとまりは無くなるかもしれませんが、考えに幅のあった方が臨機応変に対応できるからです。

よく、多様性といいますが、人間関係も自然も多種多様であるからこそ上手く循環しているのだと思います。単なる寄せ集めでは問題ですが、互いに尊重し合い、相手の苦手なところを補い合える関係を作っていけば組織でガチガチの団体とは異なった集まりになるような気がします。ありきたりな表現になりますが、柔軟に変化できる組織こそ一番強いのではないでしょうか。


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