月別アーカイブ: 2015年6月

伝え方の基本

自分の考えをどう伝えるかということは、学生に限らず社会人にも共通する課題だと思います。それだけ需要がある証拠に、書店ではたくさんの関連書籍が並んでいます。大体、興味と出版量は比例していてその本が役立つかはともかくとして、目立つ位置に置かれている印象があります。余談を挟むと、本の価値は出版後に決まり、古本になっても値上がりするような本であれば価値がある本と見て良いかと思います。一方で、100円で叩き売りされてしまう本もたくさんあって、ベストセラーの本は大体こういう運命にあるようです。

さて、「伝え方」についてですが、自分の場合は課題の発表会、卒論発表会、学会発表などを経験してきました。また口頭では無くても、ポスター発表(文字通り、研究の内容を1枚のポスターにして展示)があったり、研究費の申請書、起業計画書の作成にも関わってきました。

そこで共通するのは、聞き手もしくは審査員の頭に合わせて伝えるということです。これさえ強く意識しておけば、どうにかなります。例えば、卒論発表会であれば参加者の顔を思い浮かべます。研究室の中の発表であれば専門用語を使っても伝わりますが、複数の研究室が参加する場合は同じ学部であっても専門用語が伝わらない場合があるので、より分かりやすい言葉に置き換える必要があります。

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また、研究費の申請書の場合は公平に審査されるために、審査員が非公表の場合があります。でも、大体は大学関係者が入っているので、文系・理系に関わらずそういう人ならばどう読むだろうかと想像しながら書いてみると、普段の自分では思いつかない文章が書けます。研究の背景については、新聞とか雑誌などを引き合いに出すと伝わりやすくなります。それから、民間の研究助成の場合は企業や団体関係者が審査の中に入ることが多いので、より身近な言葉を使用した方が伝わりやすくなります。

そこで、難しい言葉の変換方法ですが、1度インターネットで専門用語を入れて検索して見て下さい。そうすると、その言葉の説明が色々と出てきます。それらを複数読み込んで、自分の言葉で整理してみて下さい。本来は、常に読書をすることが1番の近道で、読書によって頭の中に言葉を蓄積しておき、その中から言葉を引き出すのが最も良いのですが、急には難しいと思うのでそういう方法を提示しました。ただ、インターネットには間違った情報もあるので、そこの誤りを見つけられる程度の学習は必須になってきます。

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それから、生まれて初めて起業計画書を書いて気が付いたのは全く専門外の分野は、本を読んでもインターネットで調べても具体的な想像ができないことでした。当初は、何を調べて良いかすら分からない状況でした。そういう時は、その分野に詳しい人に聞くのが1番の近道です。しっかりとした実績のある人に聞ければ、より最高です。自分の頭の中で画が浮かぶまでになれば、表現は下手であっても相手に伝えるだけの文章になってきます。

とにかく、繰り返しになりますが「伝える」ためには、伝える相手の顔を思い浮かべることから始まります。


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農業は自然か?不自然か?

昨今は農業は環境に優しくなければいけないとか、有機栽培がいいとか、除草剤を減らせとか殺虫剤は良くないということになっています。

そもそも、農業は自然か反自然かと言えば、どう考えても反自然の行為だと思うのですが、農業は自然の中の産業と勘違いされています。改めてなぜ農業が反自然なのかについて書いてみたいと思います。

自然の状態とは?

自然の状態で、イネやイチゴが一面に広がる光景は自然に存在しません。これは、人間の管理が加えらえているからです。

作物の祖先とされている雑草は自然の一部だけど、作物は人間が使いやすいように改良しています。この点だけでも、作物自体が自然とは別個の存在であることが分かると思います。

無農薬の野菜

まず、無農薬野菜が本当に美味いのかということについて、不味くなる場合の事例は実際に体験したことがあります。昔、研究室に有機農法に行き詰った若者が野菜を持って来たことがあり、そのレタスを食べたら苦くてまずかったです。

その理由は、野菜が虫や病気が増えれば自分の身を守るために、苦くなったり酸っぱくなる成分を出すということが考えられます。例えば、ワラビなどの山菜にはアクが多いのは、これも自己防衛のためと考えられます。

アクも言いかえれば毒であり、ワラビには微量の発がん物質も含まれています。もしかしたら、昔、山菜ばかり食べていた人は命を縮めていた可能性もあります。

野菜も先祖(雑草)の血があるから、放置したらまずくなることが十分考えられます。それを美味しいという人もいるかもしれませんが、科学的に差があるかというと疑問が残ります。

有機栽培=土地の味がする=だから美味い的なイメージもあるかもしれません。良くも悪くも現代は情報で食べる時代になっています。

野菜と果物

ここで例え話をすると、野菜は犬とか猫みたいなもので狼やライオンではありません。だから、野菜は手間をかけないと美味しくならないし、本来10ある収穫が2とか1になってしまいます。それを狼やライオンのように放置(無農薬、無肥料)というのには無理があります。

特に、モモやリンゴのような果樹はかなり大きいのですが、野生の果実は非常に小さいのが普通です。だから、モモやリンゴは自然界では奇形とも言えます。奇形である以上、虫も病気も寄って来るので、何らかの世話を必要とします。

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(大粒のくだもの)

農業の歴史

もちろん、無農薬、無肥料を目指すという人がいれば、それは個々人の考え次第だと思います。歴史を振り返れば、農民は土地作りに一生をかけて肥料を投入し、とうがらしやにんにくをすりおろした液体で虫や病気対策をしたり、草を刈ったりして必死に農作物を育てています。それは記憶にとどめておいて欲しいと思います。

農薬や肥料が十分に使えるようになったのは、農業の歴史からすれば、せいぜい50年位だと思います。鎌倉時代から戦前までの歴史は700年位あるのですが、その700年のうちに無農薬、無肥料の栽培技術が開発されなかったことは、無農薬、無肥料が理にかなわない農業であることの証明かもしれません。

明治時代になっても米の収量は大して無くて、今の時代は明治時代と比較すれば同じ面積の収量が倍近くに増えています。この理由は、ひとえに品種改良、除草剤、殺菌剤、殺虫剤、農業機械の進歩です。

だから、昔の人にしてみれば、平成の人が躍起になって無農薬とか無肥料を叫んでいるのを見たら笑ってしまうかもしれません。この原因は、たぶん食料余りにあると思います。食べることに困らなくなると、理屈や思想が全面に出てくるような気がしています

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(人間によって管理された畑と水田)

まとめ

以上のように、農業は自然の中にありながらも人間が作りだしてきた極めて人工的な存在です。今の時代の基準で解釈するのではなく、せめて江戸時代くらいまでさかのぼり、比較検討をしてみると見えてくることがあります。

あまり目先のことだけを追いかけていると、流行にだまされて何も残らないし、抽象的な議論で終わってしまいます。このことは、自戒の念を込めつつ書いてみました。


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さつまいも参株券について

2015年5月22日より宮城県山元町でのさつまいも栽培が始まりました。なお詳しい栽培の経緯については、こちらをご覧下さい

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(2014年のさつまいも栽培の様子)

2015年は、昨年の反省点を活かして販売に重点を置きたいと考えています。ただ、販売と言っても出来上がったさつまいもを届けるだけでは面白くないと考え、「さつまいも参株券」の発行を思いつきました。単に食べてもらうだけでなく、さつまいもの成長具合や天候のことなど、スーパーや市場の野菜では見えない部分や山元町のことと合わせて随時、知ってもらいたいと考えています。現代は、インターネットで何でも買える時代でありますが、買って終わり、売って終わりでは少し寂しい気がしています。出来れば、株主総会の形で生産者の方との交流や畑の見学などを開催したいと思っています(希望される方はお気軽にご連絡下さい)。

自己紹介の欄にも書きましたが、事業の方針として、何をするにしても人との関わりが一番大切であると考えています。さらに、地域や美味しい食べ物のこと、物事の考え方、豊かな生き方を提案をしていけたらとも思っています。それを具体化したものが「さつまいも参株券」です。

繰り返しになりますが、楽しく農作物の成長を見て食べて頂き、同時に関わっている人や地域を知って頂きたいという想いです。そのようなこともあり、さつまいも参株でさつまいも3キロの配当と配達料金、株主のみなさまに対する情報提供を全て含めての料金に設定させて頂きました。生いもは扱いが困るという方向きに、干しいもとして加工した状態での発送や、さつまいもの代わりに京工房の加工品での代替も大丈夫です(株主の気分だけでも味わって下さい)。なお、希望される方はご連絡下さい。

販売のページでも書きましたが、さつまいもの配当(収獲量)は2015年6月時点の見込みなので、これからの景気(天候)によっては業績(成長)が大きく変わることも考えられます。もちろん、大恐慌(台風や竜巻)の可能性もありますが、配当が難しい場合はさつまいもの生産をお願いしている山元町の菅野さんが作る加工品で保証(代替)させて頂きますのでご了承下さい。いわば、元本保証型の「株券」になっていますので、投資家のみなさまにはプレゼントへの活用を含めて投資をご検討頂ければと思います。

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さつまいも(べにはるか)について

有名なさつまいもの歴史

さつまいもの品種と聞いて、どんな名前が浮かぶでしょうか?最近では「安納いも」が有名かと思います。安納いもの歴史を調べてみると‥第二次世界大戦後にスマトラ島から持ち帰られたいもが始まりのようです。

安納いもは大昔から存在していたのかと思っていたのですが、今から70年くらい前の話のようです。それから、安納という名称は種子島(たねがしま)の地名に由来しているようです。

また、品種として登録されたのは2000年なので、かなり最近です。安納いもが美味しかったというのもありますが、宣伝も上手かったのだと思います。たどってみると、さつまいもにも様々な歴史があります。

べにはるか

本題の『べにはるか』についてですが、こちらは更に新しい品種で2010年に品種登録がされています。ただ、交配は1996年から始まっていたようです。詳しくは国の機関、農研機構のホームページで公開されています。また、2016年11月12日にはテレビ朝日の『ごはんジャパン』でべにはるかが取り上げられていました。

さつまいもに限らず品種登録までには、長い年月を必要とします。それだけに、選ばれた品種には凄いものが揃っています。例えば、日本人に人気のあるいちごは1県1品種というくらいにたくさんの品種が存在します。

有名な品種には栃木県のとちおとめ、福岡県のあまおうがあります。また、トマトもたくさんの品種があります。一方で、あまり育種の進んでいない作物もあり、稗(ヒエ)は昭和初期の頃に育種されたものが今でも育てられていたりします。品種の多さ=需要の大きさと言えるかもしれません。

Exif_JPEG_PICTURE   雑草ヒエの群落

イヌビエ栽培されているヒエの苗

九州のさつまいも

さつまいもについてはやはり九州が本場です。『べにはるか』も九州沖縄農業研究センターという組織が育種しています。最近では、大手のスーパーでも『べにはるか』を見かけるようになりましたが、茨城や千葉での栽培はまだ始まって数年程度です。

安納いもは香りにちょっとクセがあるという方もいます。それと比べると、『べにはるか』は非常に食べやすい品種だと思います。

鹿児島に行くとオレンジ色のさつまいもがあるのですが、それはニンジンと同じカロテン(カロチン)という成分を含むためで、独特の香りがあります。名前もそのままにんじんいもと呼ばれています。
2014/11/13 16:17

左側のさつまいもはカロチンの量が多いためにオレンジ色をしている

さつまいもの食感

『べにはるか』の特徴として食感がトロトロになるという点があります。焼きいも=ホクホク好きの方はイメージと違うようですが、従来の焼きいもの概念を変えるいもだと思います。

自分も初めて食べた時は衝撃を受けました。それだけの強烈なインパクトがあります。これを食べてしまうと、さつまいもを加工したお菓子より、そのまま食べた方が美味しいと思ってしまいます。

さつまいもの食べ方

ただ、さつまいもは収穫直後に食べてもそれ程美味しくありませんトロトロの食感になる『べにはるか』も収穫直後はホクホクで甘みもそれ程ありません。収穫後に低温で熟成させることが大事で、さつまいもの中のでんぷんが糖分に変わって初めて甘くなります。

この低温が問題で、寒すぎると傷んでしまいます。冷蔵庫での保存もダメで、13度程度が理想的とされています。2014年に宮城県の山元町で『べにはるか』を栽培したのですが、寒さのせいでダメにしてしまいました。

2015/ 1/ 9 13:17寒さで傷んだ部分の皮が取れてしまったべにはるか

さつまいもの美味しくなる時期は最低でも収穫から1か月以上寝かせてからになるので、甘いさつまいもが出回るのは12月頃からとなります。鹿児島県指宿市のある農家さんは、年が明けるまでは出荷しないというこだわりを持っているようです。

大体、7月頃から新しいさつまいもが流通し、前年に収穫されたさつまいもは無くなります。もちろん、倉庫を完備していて通年で熟成したさつまいもを販売している業者さんもいます。

ブランドさつまいも

甘いさつまいもとして、茨城の『紅天使』や大分の『甘太くん』をご存じの方もいるかもしれませんが、実はこれらは商標で、品種はどちらも『べにはるか』です。

そこまで気にしない方も多いと思いますが、商標を取得するなど独自の名前で販売されている農産物もたくさんあります。商標と品種は別物になります。

さつまいも以外の商標の使用例として、当社の特別アドバイザーに就任して頂いている岩佐大輝社長が経営する農業生産法人GRA(宮城県山元町)は、厳選したいちごに『MIGAKIいちご』という名称を使用しています。

i_003独自ブランドとして販売されているミガキイチゴ

さいごに

だいぶ遠回りの話も書きましたが、スーパーなどで何気なく見るさつまいもや農作物にも、多くの裏話があることを知って頂ければと思います。

2014/ 9/30 17:08    宮城、茨城など産地の異なるべにはるかの食べ比べ

    2014/ 9/30 16:00さつまいも焼き機に入れた様子

それから、同じ品種であっても育てている畑や育て方、管理方法で味が全然違ってきます。そこだけは、ぜひ注意して下さい!2016年10月現在、『べにはるかの収穫』で検索される方が増えてきたので、2016年のべにはるかの収穫の記事を書きました。

また、見た目は同じ苗であっても品質は様々です。苗の質が悪いと甘くなかったり形の悪いいもが多く出来るのでこちらも注意が必要です。現在、宮城県山元町で栽培している『べにはるか』は、鹿児島県の信頼できる農家さんから苗を取り寄せています。

これまでの栽培記録(2014年~2016年)を全てまとめました。宮城県山元町の栽培事例です。

(2016年9月3日追記)

(2016年9月23日追記)

(2016年10月4日追記)

(2016年11月2日追記)

(2016年11月13日追記)


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鹿児島県・指宿市の徳光すいかについて

このすいかの存在は、2015年の1月に鹿児島県指宿市を訪れた際に地元でお世話になっている方に教えて頂きました。ただ、時期外れだったので畑には行っていませんでした。

そして、2015年5月29日に実物のすいかを送って頂きました。すいかというと、せいぜい5キロくらいというイメージだったのですが、届いた箱を見てびっくりしました。すいか専用の箱に入っており、とんでもなく重かったので、正直なところどうやって食べようかと悩んだくらいです。最近は、核家族化が進んでいるせいもあって、大型なすいかは敬遠される傾向にあるようです。

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 (左・専用の箱に入った徳光すいか、右・箱から取り出した徳光すいか)

すいかは、一度切ってしまうと水分も抜けるし日持ちがしないので、切らない状態で置いておくことにしました。その間に、すいかを分ける相手を探すという作業をしていました。ちなみに、最近増えているカットすいかですが、あそこまで細かく切ってしまうとすいかの水分も美味しさも全て外に出てしまうのでお勧めしません。食べやすさとしては一番良い方法なのかもしれませんが、せっかくのすいかがもったいないです。美味しい物を食べるためには、やはり手間をかけることも必要になります。

ともかく、すいかが届いて1週間後にようやく切り分ける日がやってきました。部屋から箱ごと持ち出した訳ですが‥あまりの重さに腕が張ったりして、たまに休みながらようやく運びこみました。運び込んだ先はいつもお世話になっている宇都宮の寿司店で、お店の大将に切り分けてもらいました。後にも先にもすいかを持ち込んだ客はいないかもしれません‥。切られたすいかは、緑色の皮の部分が非常に薄くて赤い身が詰まっていました。

2015/ 6/ 5 14:35    2015/ 6/ 5 14:42

(左・切られるのを待つ徳光すいか,右・切られたあとの徳光すいか)

帰ってから、早速食べたのですが、重いだけあって水分が凄くて甘いすいかでした。やはり、切った日に食べるのが正解だなと思います。このすいかを福島の友人にも送ったのですが、鹿児島の方に特大サイズをお願いしていたので無事に食べられたのかと心配しています。運ぶ時に肩や腰を痛めていないだろうかと‥。こちらは、翌日に腕が筋肉痛になりました

‥と、こう書くと特大サイズはダメと思う方も多いかもしれないですが、大人数で食べるのには最高かと思います。特別アドバイザーの深見先生にも持って行って頂いたのですが、パーティーとか飲食店には合うんじゃないかというお話でした。確かに、すいかの中身をくり抜いて容器にして色々なフルーツを盛り合わせたら面白いと思います。後は豪快にすいか割りでしょうか。他にも、すいかが大好きでしょうがないという人にオススメです。ただ、足腰の弱い方はご注意を。

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えのき茶について

落合園のえのき茶は、2012年頃に試作が始まりました。実は、ごく初期のえのき茶を頂いて飲んだのですが‥生臭い‥というか、何とも表現に困る味でした。このままお蔵入りかなと思っていたのですが、さすが研究熱心な社長さんなので、今は立派な商品に生まれ変わっています。

以前、泊りがけで材料となるえのきの乾燥作業を見せて頂いたことがあります。温度と湿度(特に湿気は大敵)を測定しながらの乾燥となり、見た目の乾燥具合と味を定期的に確認しては、また乾燥を続けるという作業を繰り返し、結局深夜1時近くまでかかりました。適度に乾燥させると、えのきも甘く香ばしい感じに変わります。乾燥状態はどんどん変化していくので、どの段階で乾燥を止めるかが腕の見せ所とのことでした。以前、湿度の高い時期での作業では朝の6時頃まで時間がかかったとのことでした。その後、乾燥させたえのきと緑茶を混ぜて、ようやくえのき茶の完成となります。

最近は1度飲んだお客さんが繰り返し買ってくれるとのことで、年配のお客さんに直接話を聞いたらお通じが良くなったとのことでした。薬のようにはいかないでしょうが、普段の生活の中に取り込んでしまうには良いのかもしれません。ちなみに、今の味は、お茶の中にダシのような風味が少しします。初期の試作品とは全く別物になっています。最近、糖尿と向き合っている方にえのき茶を送りました。緑茶も、えのきも体に良いもの同士なので、少しでも数値が改善されたらと思っているところです。

ちなみに、落合園の紹介と普通のお茶のことはこちらに書いてあります

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埼玉県狭山・落合園のお茶について

(序章・読み飛ばして頂いても大丈夫です)

埼玉県狭山市の落合園との縁は2010年にさかのぼります。当時、研究室に所属していたA君という男子学生がいて、彼の趣味は自転車でした。自転車といっても競技用の自転車ではなくて、普通にホームセンターで売っているような典型的な自転車を愛していました。A君は日曜日になるとその自転車に乗り、北や南方面の目的地を定めるとあとはひたすら自転車をこいでいました。移動距離が尋常では無く、宇都宮から日光方面であったり、茨城方面であったりと片道だけでも大変な距離をひたすら走っていました。

そんなA君が偶然たどり着いたのが埼玉の落合園でした。宇都宮から自転車に乗った若者が突然現れた訳で、びっくりされたようですが、歓迎してもらったようです。A君がお土産で買ってきた緑茶を飲んでみると、普段飲んでいるお茶よりも美味しく、程よい渋みの中に甘味がありました。それ以来、研究室のお茶は落合園のものとなり、無くなった時は電話で取り寄せるようになっていました。

いつかは、実際のお茶畑に行ってみたいと思っているうちにA君が卒業してしまい、自分の足で実際に初めて訪れたのは2014年の5月でした。埼玉だから電車もバスもあるだろうと思っていたら、電車は西武線が走っていたものの、バスが信じられない程に少なく、落合園の近くまで行くバスは1日4便というとんでもない本数でした。どうにかバスの時間に合わせて乗車し、最寄りのバス停で下車してから歩くこと約10分で念願の落合園に到着し、現在までお付き合いさせて頂いています。

(ここから本題)

最初の訪問から約1年が経過し、定期的にお茶園に遊びに行かせて頂いています。お店には地元の常連さんが遊びに来ていて、お茶の入れ方や畑のことなど色々と話ができるのが楽しいところです。そんな落合園ですが、今の社長さんで三代目だそうです。創業は古く、昭和12年の写真がお店に飾ってありました。

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(左・お茶摘みの様子,右・当時の埼玉県知事が来訪した時の記念写真)

社長さんに聞いたところ、お茶摘みといっても地元の方々では無く、東京の方から観光で来た人達の様子を写した写真だそうです。また、埼玉県知事との撮影には男性しか写っていないとのことで、この辺からも時代背景がうかがえます。さて、そんな落合園には控え目な犬と気難しい犬がいます。

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(左・控え目な犬,右・気難しい犬‥撮影をすると嫌がる)

 顔が似ていると思っていたら、兄弟だそうです。控え目な犬は昔から落合園に居たのですが、気難しい犬は別の家にもらわれていったものの、飼い主が高齢になってしまい実家に戻ってきたとのことです。3月にお伺いした時はまだ居らず、5月に行った際に犬小屋が増えていたので、まだ戻って来てあまり時間が経っていないようです。‥と周辺情報ばかりですが、そろそろ本題に入ります。

 まず、落合園のお茶ですが、甘みが特徴です。ここのお茶を飲むとペットボトルのお茶(比較対象があまり良くないですが)は単に苦いだけと感じます。お茶の産地というと、静岡が有名で他にも九州がありますが、産地によって味や香りは異なるそうです。また、お茶に限った話では無いのですが、畑の管理によってもかなり味は違ってきます。

Exif_JPEG_PICTURE(2015年5月撮影、新茶収穫後の茶畑)

 お茶の成長にとって、雨が多過ぎても少な過ぎても問題があるそうで、今年は暑い日が続いたので成長が良かったようです。とにかく、農業は天気次第な部分が強いためにその年によって茶葉の出来が大きく変わるとのことでした。そこで大事になるのが、加工技術になります。加工によって味を調整するのが腕の見せ所だそうです。お茶園によっては収穫をした茶葉を組合などに卸すところもあるのですが、落合園では生産から加工までやっています。茶畑の横が加工場になっていて、新茶の収穫時期は生の葉を乾燥させる作業が夜通し続くとのことでした。

 加工場は、まさに機械そのものといったゴツゴツした機械が並んでいます。

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(落合園の加工場の様子)

 これらの機械を駆使して生の葉から荒茶(あらちゃ)というお茶の素を作りますが、その過程で‥

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(左・お茶を選別する落合社長,右・様々に分けられた茶葉を入れた箱)

 お茶の種類によってさまざまな状態に分けられます(この辺はまだ不勉強なので、次回、教わってきます)。これでようやくお茶の味を構成する部品が完成します。その後、これらの部位を何種類か混ぜて、味を確認し、また足したりしながら調整作業に入ります。この作業に立ち会わせて頂いた時は10回近く味見をしました。面白いことに、ちょっとの調整で味が凄く変わりました。だから、どこで止めるかが難しいのだそうです。

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(お茶の調合台、奥にあるやかんで常にお湯を沸かしてある)

 ‥と、こんな過程を経てようやく袋入りのお茶が完成します。ちなみに、落合園のお茶は詰め置きはせずに、その日ごとに注文に応じて調合してから袋詰めをしています。地元の常連さんに聞いたら、手間がかかるのでそこまでやっているお店は珍しいと言っていました。あと、お茶は冷蔵庫に入れて保管すると良い(未開封時)と教わりました。今のように保存技術が発達していない時代のお茶は、湿気を吸ったり変色したりで変だったようです。また、昔は、出荷せずに家庭用として栽培していたらしいです。美味しいお茶を年中飲める‥改めて、便利な時代になったと思います。

 かなり長い話になりましたが、肝心のお茶の入れ方を書きます。まず、このブログで取り扱っているお茶については沸騰させたお湯で入れて下さい!ちなみに、2000円を超すお茶(量は少ないですが、お問い合わせ下さい)の場合は少し冷まして入れて下さい。お茶の葉の部位や品質、乾燥程度の違いによるものです。また、3回は抽出できるように作っているお茶ですので、風味の変化を楽しんでもらえたらと思います。

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(お茶の種類、入れ方、お湯の温度によって異なるお茶の色)

 夏の場合、水出し(時間がかかります)も面白いです。ただ、味はちょっとダシっぽいというか独特の風味があります。お湯で入れたものを冷まして飲むのもオススメです!その他に、地元の常連さんに教わったお茶の入れ方ですが、一気にお湯を注ぐのでは無く、急須にお湯を少量入れては湯のみに注ぎ、また少量のお湯を入れてから湯のみに注ぐという作業を繰り返して(3回くらい)入れると、程良い苦味が加わります。ぜひ、自分好みの入れ方で楽しんで頂けたらと思います。

 また、補足情報として国立がん研究センターから、緑茶が死亡リスクを低下させる等の報告が出ています。他にも、お茶風呂やお茶での洗顔(最初は少量で肌に合うかを試して下さい)も体に良いようです。ただ、お茶に限らず、1つのもので病気が改善されるということは考えにくいので、無理のない形で普段の生活に取り込むこと、食事のバランスを整えることが最も大事だと思います。

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宮城県山元町の京工房の万能だれについて

宮城県山元町は仙台から50キロ近く離れたのどかな町です。そんな町で、菅野京子(かんのきょうこ)さんはご主人と野菜や加工品を作っています。

震災後の京工房

2011年3月11日の震災では、津波が畑に浸水するだけでなくご自宅も被災されました。現在、仮設のプレハブの工房に「京工房」の看板を掲げて今回ご紹介する「京子の万能だれ」を作っています。京工房の名前の由来は菅野さんの名前・京子に由来しています。

菅野さんと初めて出会ったのは2013年の5月で、津波の浸水した畑でダイズを栽培しようと考えて畑を借りにお伺いした時でした。その後の展開については、別の記事に書いてあります。2016年9月現在、菅野さんとはさつまいもを一緒に栽培したりしています。

山元町のふるさと納税に採用されました!

京工房の「京子の万能だれ」が2016年9月から宮城県山元町のふるさと納税に採用されました。ぜひ、下のサイトもご覧になって下さい。

ふるさとチョイス

わが街ふるさと

万能だれの使い方

「京子の万能だれ」は、栃木県宇都宮市の国立大学法人宇都宮大学の近くにある優食キッチンさんに紹介させて頂きました。今も、定食メニューとして使って頂いています。お店の方によれば、ある常連さんはいつも「京子の万能だれ」を使った定食ばかりを食べているそうです。

これは、国産豚肉とたまねぎを、「京子の万能だれ」に1晩漬けておいたものをフライパンで焼き、仕上げに白ゴマをふりかけたシンプルなメニューですが、ご飯にぴったりのおかずとなります。

               菅野さん紹介ちらし  万能だれ炒め

     (左・優食キッチン内のメニュー,右・京子の万能だれ炒め定食)

最近では下味に「京子の万能だれ」を使った鶏のから揚げが好評になっています。お店での作り方は、「京子の万能だれ」に、にんにく、しょうが、日本酒、醤油を少し足したものに鶏のもも肉を1晩漬けておくだけと凄く簡単にできるとのことでした。

コツは、たれが少し濃い目に作られているので、あまり入れ過ぎないことだそうです。美味しいだけでなく、経済的で助かるというお話も頂きました。また、ある常連さんはサバの味噌煮の隠し味に「京子の万能だれ」を使用したところ、サバの臭みが取れて美味しくなったと教えてくれました。

「京子の万能だれ」は、宇都宮市の優食キッチンさんの店頭も置いてもらっており、これまでに350本以上を販売して頂きました。 また、お店の方では業務用だれを使って頂いています(飲食店向け)。販売中の商品の項目に業務用は書いてありませんが、飲食店など興味のある方があれば、ぜひお問い合わせ下さい

新デザインからの再スタート

最後に「京子の万能だれ」は、震災後、復興だれと銘打って販売しており多くの方々に支えて頂きましたが、味で選んで欲しいという願いを込めて復興の文字を削除して、2015年2月にラベルを一新しました。

新しいラベルの作成には、仙台市の東北生活文化大学の総務部・千葉卓也主任、三上秀夫教授ならびに三上ゼミの学生の皆さんにご協力頂きました(阿部も関わらせて頂きました)。また、2015年2月16日に開催されたあいおいニッセイ同和損保主催のイベントでは、宮城県の村井知事にもお買い上げ頂きました。

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(左・デザインを一新した万能だれの宣伝パネル,右・村井宮城県知事に商品を渡す菅野京子さん)

「京子の万能だれ」は最近流行りの強烈な味付けも、クセもありません。パネルにも書いてあるように菅野さんの家庭の味です。だから、優食キッチンに来られる常連さんのように毎日食べても飽きないのかもしれません。また、菅野さんについては、アスネットみやぎさんのホームページにも掲載されていますので、そちらもご覧下さい。

その他の宮城県山元町の情報

・木工工房の「無房

・いちじく生産の「やまうち農園

・トマト生産の「スルーエイジ農園

(2016年9月7日:ふるさと納税紹介ページと文章を追記、段落構成を変更)


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単位のイメージについて

最近は、簡単にグラフを作成できるので、ちょっとした報告書などにも数値と一緒にグラフが出ています。ただ、このグラフというものが中々くせ者で、パッと見た時に印象を変えることがあります。下に適当に作ったグラフを載せてみました。どちらも、同じデータをグラフにしたものです。

グラフのイメージ

データを強調したければ右側を使用し(最大値が30)、逆に差のないようなことを示したければ左側(最大値が100)を使えば良い訳です。案外、軸の最大値まで見ている人は少ないのでちょっとしたことでイメージが植え付けられてします。

グラフの原則として軸の目盛を揃えるということが大事になります。最近ではエクセルなどのソフトが勝手にグラフにしてくれるので、そのまま載せてしまう人も多いのですが、軸の最大値がバラバラになっていたりします(おせっかい機能)。そのデータを見て差があると言って喜んでいても、軸の最大値を同じにしてしまうと、実は大した差の無い結果に見えてきます。もちろん、論文を書く場合は見え方が異なるだけで説得できないので、統計の力を借りて本当に差があるのか、無いのかを示す必要があります。

ここまで書いてきたことは、ごく当たり前の話です。ただ、ぱっと見た時のイメージは頭に残るので、それを使って何かを売りたいという人には便利な手段かもしれません。そういう部分に気が付くかどうかは、やっぱり日頃から意識をしておくかどうかだと思います。

それから、単位を活用してもイメージを作れます。例えば、ある水について「水素溶存量が3ppm」と書いてあったとします。これがどの程度の量か想像できるでしょうか?ちなみに、最近は論文の場合ppmという表記は使わずにmg/Lなどで示します。ppmは100万分の1という意味なので、1ppm=0.0001%になります。‥この辺で頭の中がややこしくなっているかもしれませんが、そういう単位があるという認識で読み進めて下さい。

だから、1リットルの水に水素が3ppm入っているという意味は次のようになります。水1リットル=1000グラム=1000000ミリグラムです。これの0.0003%で3ミリグラム=3ppmとなります。正直、このような微量な成分で体に影響があったらとんでもないことになる訳です。料理本を見てもらうと分かりやすのですが、砂糖5ミリグラムなんていう表記は出てきません。何より、家庭用のはかりの精度ではとても測れない重さです。

また、1グラム(g)と書くよりも1000ミリグラム(mg)、1000000マイクログラム(μg)と表記した方が多く見えますが、要は同じことを言っています。ともかく、話を戻すと、わずか3ppmの成分で体が元気になる?とい体質の人は、桁違いに砂糖などが入っているジュースを飲んだらどうなってしまうのでしょうかという話です。試しに、ミネラルウオーターで検索して単位をグラムかミリグラムに換算してみて下さい。いかに少ないかびっくりすると思います。そうすると、数値を調べるだけでもイメージで構成されている商品かどうかが分かってきます


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楽をして稼ぐ方法?

最近、本屋に行くと「○千万円を簡単に稼ぐ方法」とか「△億円を稼いだ人が書いた法則」のような本を結構な割合で見かけます。パラパラと中身を読むとインターネット関連が多い感じがします。インターネットオークションくらいならばともかく、ねずみ講的な話も出てきます。

確かに、仕組みや考え方を売るというのは大勢を対象にしていれば効率は良く、本当に困っている人は大金を支払ってしまう訳で、儲かるというのは理解できます。ただ、そうやって儲かるのは考え方を買った人ではなくて、売った側です。

何よりも、そういう情報というものがインターネットに掲載されていることのコピーという可能性もあります。本当に役立つ情報というのは「人」を介さなければ入ってこないことばかりです。ごく稀にインターネット上にヒントになるような話が掲載されていたとしても、大半は誰かが消費した後の搾りかすのようなものばかりです。

こういう話題を書いたのは、このブログを公開したと同時に営業電話が来たからです。たまたま電話に出れなかったので番号をインターネットで調べたら、有名な迷惑電話の会社でした。残念ながら儲かるのは顧客では無くて、電話をしてきたその会社です。この辺は、最初に書いたインターネットで情報と称するものを販売している人達とそっくりかもしれません。

普通に考えて、儲かる情報を教えるでしょうか?本当に儲かるんだったら黙っているのが人間らしい気がします。とは言え、溺れる者は藁(わら)をもつかむということで、何かにすがりたくなってしまうのも人間の弱い部分かもしれません。

自分も、大昔、スロットやパチンコに勝てるようになるという雑誌に出ていたブレスレットを購入したことがあります(我ながら、バカでした)。当然、買ったから当たるはずも無く、むなしい気分だけが残りました。それが、こうして文章のネタになったので、今となってはそれで良いのかと思います。

ともかく、世間にあふれている「情報」を見分ける目を養うことで、そういうことはだいぶ防げるはずです。情報を見抜く目を養うには、やっぱり自分自身が勉強をして、人との繋がりを作るしかないと思います。それでも、勉強の方法とか、人との付き合い方についてはコツがあります。このサイトでは、たまにそんなことを書いてみたいと思っています。


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宮城県山元町でのさつまいも栽培について(2015年のこと)

2013年、2014年の経験を経て、2015年の5月にさつまいも栽培が始まりました。今年も鹿児島の上質な苗(実は、苗がかなり重要で品質の悪い苗を使うと味にばらつきが出ます)を送ってもらい、栽培は昨年に引き続き山元町の菅野さんご夫妻にお願いしています。

その数、1000株。そんな訳で、今はさつまいも1000株の株主になっています。配当(収獲量)は秋になるまでどうなるか分かりませんが、1株に対して少なくても700グラムくらいにはなると見込んでいます。そうなれば、1000株で700キログラムになります。これから、どんどん販売先を見つけていこうと考えています。今年は焼きいもだけでなく、干しいもも作る予定です。

さつまいもの成長については、今後、ブログに掲載していきます!

2013年のことはこちら

2014年のことはこちら


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宮城県山元町でのさつまいも栽培について(2014年のこと)

2013年の失敗を生かし、次は何を栽培しようかと考えました。そして浮かんだのがさつまいも(ようやくここで登場)でした。さつまいもは昔から肥料の少ない土地でも育つくらいなので、津波の浸水した畑でも育つだろうと考えました。品種は、「べにはるか」と「安納いも」の2種類にしました。ともに、食べて美味しいからで、実際に育つかどうかは育ててみないと分からない状況でした。

さつまいもの苗については、ダイズの時と同じくインターネットを使って検索をして、価格や品質の面から絞り込みました。鹿児島県の農園のホームページが見つかり、さつまいもの本場ということで、苗をお願いすることにしました。

こちらの農園とは、さつまいも栽培がきっかけとなってこれまでに2度お伺いしており、今もお付き合いをさせて頂いています。栽培は2013年にやっていた新幹線農業の限界を感じたので、畑の所有者である菅野さんご夫妻にお願いすることにしました。

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(2014年7月11日に撮影したさつまいも畑)

その結果、2014年の秋にはかなりのさつまいもを収穫することができました。べにはるかの成長が良く、安納いもは土地に合わないことも分かり、実際にさつまいもを育つことを確認できました。その辺が農業の大変な部分で、年に1度のタイミングを逃すと翌年まで待つことになってしまいます。

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(2014年8月26日に撮影したさつまいも畑)

ここで少し、さつまいもの話から離れます。実は、さつまいも栽培と並行して紫とうがらしと甘いとうがらしの栽培も進めていました。なぜとうがらしかと言うと、栽培が簡単で単位面積あたりの利益が良いということが農業関係の本に書いてあったことから、それをそのまま採用しました。

ただ、普通に辛いとうがらしではつまらないと思って、品種を色々と調べてみました。その結果、奈良県で100年以上も前から栽培されている伝統野菜の紫とうがらしをやってみようと思いました。とうがらしと言っても辛くは無く、ししとうのような感じで、何より紫色という色が気に入りました。ちなみに、紫とうがらしは熟すと赤くなり生で食べても甘くなります。

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(左・紫とうがらし,右・赤く熟した紫とうがらし

そして、「甘いとうがらし」はインターネットで偶然見つけ、カレイドスコープとシャインブライトという品種を選択しました。こちらも、辛いとうがらしでは当たり前なので、甘いならば面白いだろうという理由で決めました。考え方としては、安易なのですが面白いということを大事にしたいと思っています。結局のところ、こういうことは勘に頼るしかありません。

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(甘いとうがらし‥どちらがどの品種だったかは忘れてしまった)

どちらのとうがらしも大成功で、秋には大量に収穫出来たのですが‥栽培をお願いした菅野さんの話によると、とうがらしなのに紫色、赤くても辛くないという訳の分からなさもあって地元の直売所では売れなかったそうです。このため、畑に大量のとうがらしが未収穫のままに放置という結果になってしまいました。

ちゃんと売り先を確保するべきだったのだけど、育てばどうにかなるという発想だったので迷惑をかけてしまいました。見せ方、伝え方や調理方法によっては面白い展開もあったと思うのですが、課題が残りました。

2014/10/26 11:39  Exif_JPEG_PICTURE

(左・収穫したとうがらし,右・三角形の容器に入れたとうがらし)

話は再びさつまいもに戻ります。収穫直後のさつまいもは、全然美味しくありません。実は、さつまいも栽培を始めてから知りました。このため収穫したさつまいもは、熟成させないと甘くなりません。試しに、収穫して間もないべにはるかを焼いてみたことがあるのですが、ホクホクというかパサパサな感じで甘みもほとんど感じられませんでした。ちゃんと熟成することで、トロトロの食感となり物凄く甘くなります。

このため、最低でも2か月は熟成させた方が良いようです。問題は熟成方法で、さつまいもを13度程度の低温で寝かせる必要があります。鹿児島や茨城のような大規模産地ならば専用の保存施設があるのですが、宮城県山元町にそのような施設は無く、ビニール温室内での保管となりました。それでも、2014年の12月に菅野さんと試食をした際には非常に甘味が増しており、試験的に作った干しいもは黄金色で非常に良い出来でした

2014/12/15 13:59(2014年12月15日撮影,この時はかなり甘くなっていた!)

これで、2015年からいよいよ販売!‥という矢先にさつまいもが傷んでしまいました。さつまいもを覆っていたカバー内に湿気がたまり、その湿気が凍結したことが原因でした。これがさつまいもの弱点で、寒さに当てれば甘く熟成するが寒過ぎると傷んで腐ってしまいます。

しかし、捨ててしまうのはもったいないので新年早々に慌てて傷んだ部分を削り取りました。その後、削りとっては焼きいも機を借りて焼くという作業を続け、これまでにお世話になった方々に送ることができました。

2015/ 1/12 14:14(傷んだ部分を削り取ったさつまいも、数日間は朝から晩までこの作業をした)

見た目はかなり悪くなったのですが、さつまいもを送った方々に「甘かった」、「美味しかった」と言って頂いたのは嬉しかったです。そして、2015年こそは栽培と販売を成功させようと強く思いました。

2015年につづく

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さつまいも株主のみなさまへのごあいさつ

2015年の5月22日から宮城県山元町の畑でさつまいも栽培が始まりました。栽培している場所は現在建設中の常磐線・山下駅から少し離れた畑で、東日本大震災時は津波の浸水した土地です。その後、がれきの撤去などが行われてようやく畑として機能するようになりました。さつまいもの苗は昨年に引き続き、さつまいもの本場である鹿児島県指宿市から厳選した苗を取り寄せました。

思えば、2013年のダイズ栽培での失敗から始まり、2014年には失敗を活かしてさつまいもの栽培試験を実施しました。そして、2015年を迎えて今年も地元農家の菅野さんご夫妻の協力を頂き、1000株のさつまいも苗を移植することができました。なお、さつまいも栽培に至るまでの詳しい歴史はこちらをご覧下さい

既に、これまでにお世話になっている方々宛に「山元町のさつまいも株券・1株券」を送付させて頂きました。これからこのブログを通して、さつまいもの成長をご報告したいと考えていますので、時折、読んで頂けたらと思っています。

いずれ、株主総会を開催できたらと考えています。なお、株の成長については6月29日から宮城に行くことになったので、その時の写真を掲載したいと考えています。当面は、梅雨に入るため、さつまいも株にとっては追い風になると考えています。

さつまいも株券


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宮城県山元町でのさつまいも栽培について(2013年のこと)

2015年5月から、宮城県山元町で2度目のさつまいも栽培を始めています。実は、そこに至るまでには色々なことを経験したので、少し長くなるが2013年から始めた栽培の歴史をさかのぼって書いてみます。

 現在、さつまいもを栽培している畑は東日本大震災の時に津波が浸水しています。畑を提供して頂いている菅野さんご夫妻は、瓦礫を手作業で片付けるところから始めています。そんな農地の話を聞いた時、塩の影響がどの程度残っているかということが気になりました。山元町は、いちごの栽培が盛んでしたが、2012年頃の話では栽培に使用していた地下水に塩分が浸透してしまい塩害が発生していました。そこで、作物の塩に対する強さを調べてみたら、いちごが1番弱い部類に入り、1番強い部類にはササゲとダイズとなっていました(香川県農業経営課・平成16年12月の報告書より)。

それならば、1番塩に強いダイズを栽培してみようと考えました。それが2013年のことでした。ダイズであれば、これまでも山元町で栽培されていた作物で、枝豆としての利用の他にみそや醤油の材料にもなるということで活用の幅が広いということも決め手でした。

津波によって畑の水はけが悪くなっていることが予想されたので、水はけの悪い土地でも育つ「みずくぐり」という滋賀県の在来品種を取り寄せました。昔ならば種子の入手も苦労したかもしれませんが、今は品種名を検索すればだいたい取り寄せることが出来ます。その際に、栽培の方法についても教えてもらいました。

実は、農学部に長年居ながらもダイズを栽培するのは初めてで、どんなまき方が良いか、どれくらい土をかぶせれば良いのかなど全く分からない状態でした。それで、慌てて本を読んだりインターネットで調べたりしました。学生時代に作物学という教科を履修していたはずでしたが、ほとんど記憶に無く必要に迫られての勉強となりました。

そして、2013年の7月12日にようやくダイズの種をまきました(がれき取りの作業が入ったために、かなり遅くなりました)。今は機械作業なのですが、全て手作業で行いました。その時の日記によると、6時54分の始発で宇都宮から仙台に向かい8時到着。その後、友人と合流し、ホームセンターで資材を購入して畑に向かっています。そして、2人で作業を終えてそのまま宇都宮に戻るという日帰り農業でした。

2013/07/06 16:58   2013/07/12 16:06

(左・がれき取り終了直後の畑,右・ダイズをまき終えた後の畑)

 次に向かったのは、7月23日。その時も始発で向かい、雑草取りの作業を夕方の16時で終えてから仙台18時50分の新幹線での帰宅となりました。

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 (左・出芽したダイズ,右・畑のお守りとして自作した陶器の人形)

 その後は8月30日に畑の草刈りに行きました。例によって始発で宇都宮を出て、仙台を17時45分に離れるという日帰りの農業でした。

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(左・雑草の生えた畑,右・雑草を取り除いた後の畑)

 雑草を取り除いたおかげで、だいぶ畑がすっきりしています。

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(左・ダイズ畑の雑草,右・雑草を取り除いた後の様子)

 その当時、周辺の畑でもダイズが栽培されていたのでその様子を写真に残してあります。

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(成長が著しく悪い周囲のダイズ畑)

 とにかく、一目で分かるくらいに成長が悪かったです。畑とは思えないほどにダイズの本数が少なく、恐らく種が発芽しなかったか、発芽後に枯れたと考えられます。そんな様子を見ながら、わざわざ滋賀県の品種を取り寄せて育てたのは成功だったと思いました。実際、この時まではかなり順調でした。

ところが、この年は夏の雨が非常に多かったし台風もありました。次に畑に行ったのは9月19日で、伸びたダイズがかなり倒れていました(携帯で撮影したので写真の画質が悪いです)。さらに、一番大事な実がほとんどついていませんでした。

2013/09/19 11:56

(2013年9月19日の様子。ダイズが倒れている)

2013年は他の畑でも似たような状況で、収穫量がかなり少なかったそうです。途中までは良い感じだったのに、天候には勝てませんでした。結局、ダイズの収穫を断念して肥料として畑に戻すことになってしまいました。日帰り新幹線農業から得られたこととしては、2013年の段階で塩害はほぼ無くなっていたということを実体験できたことです。そういう意味で、かなり高い勉強代を支払った価値はありました。

 ちなみに、栽培にかかった費用は種子が1200円、除草剤が1500円、ロープなどの資材が2500円(使わなかった雨具を含む)の合計5200円くらいでした。それ以上に新幹線代が‥1往復で約16000円×4回で5万4000円だから合わせて5万9200円を使ったことになります。収穫は0だったので、そのまま赤字となりました。これが2013年の惨憺たる結果でした。

2014年につづく


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