水面下のバタバタは大切
何でも忙しくなると、現場から離れてしまうことがあるので、現場だけは大事にしようと思って過ごしています。
直接見聞する
現在(2016年9月1日)、地域団体の事務局をしている出身地・宮城県山元町に滞在中です。現場に近いところに滞在しているので、台風一過のさつまいも畑を見つつ、ボルトジンユ畑の草とりをしてきました。
改めて実際に行動し、見聞することが大事だと思いました。本や勉強で得る知識も大事なのですが、物事を肌感覚で捉えることが出来ないと、迷走してしまうような気がしています。
畑に向かう途中で、砂利道は東京都区内にもあるのだろうか?ととりとめの無いことを思いながら歩き、足元を見たら既に春の雑草の芽が出ていました。確実に、季節は動いています。
具体策を考える
ボルトジンユの畑は、結構な量の雑草が生えていたので、草取りはいい運動になりました。これから、収穫して加工の準備を進めていきたいと思います。まずは、乾燥と加工を委託する業者の選択、連絡で、その後、お世話になっている埼玉狭山のお茶園で味の調合の予定です。
何でも最初は時間がかかるとしみじみ思います。でも、0から何かを創るのはとても楽しい作業で、遊び感覚で進めています。日陰で使い勝手の悪い土地を活用し、付加価値のある商品を創る‥こんな楽しい遊びはないと思います。
もちろん、品質あってこその商品化なので、そこはしっかりと創っていきます。具体策を思いつけるのも実際に畑の様子を見て肌感覚で捉えられているからこそで、現場から離れてしまうと具体策よりもついつい理屈や理論に向かってしまいます。
特殊な仕事
0から何かを創るような仕事は9時-17時的な仕事の枠には入らないので、一般的には中々理解されにくいので厄介です。場合によっては夢の中でも考え事をしている訳で、雇われ仕事の場合、そのまま日報に書いてしまうと夜間勤務で残業代をもらわないといけなくなります。
それと、じっと机に向かっていても、ネットで検索していてもアイデアは湧いてこないので(湧く人もいるかもしれませんが)、人と話をしたり、博物館に行ったり、美味いものを食べたりしてアイデアの種子を補充しています。
『時間を自分で創れる』ということが最大の魅力だと思うのですが、自分で考えることの苦手な人や指示通りに動きたい人にとっては、かえって苦痛かもしれません。
水面下のバタバタ
水鳥も水面下ではバタバタしているという例えがあるように、人間も水面下でのバタバタが大事だと思います。毎回、決まったことをするだけならばバタバタしなくても良いのですが、そういう生き方は面白くないと思っています。
今の時代は、確実に10年、20年前よりもやれることが広がっていて、移動手段には新幹線も飛行機のような物理的なサービスがあり、さらに言えばインターネットを活用すればどこに居ても仕事を出来ると思います。
もちろん、先ほどかいた現場を見ることで肌感覚を忘れないこと、人と人との関係を大事にすることはインターネットでは難しい部分なので、意識して補う必要があります。
さて、水面下のバタバタの話です。バタバタをしていない人の例として、同一のネタで講演している人や、同じ商品創りを指導している人を見かけることがあります。
残ねながらそういう人からは得られる学びはほとんどありません。いくらインターネットで情報が得られると言っても、全てが使っている訳ではないので、各地を回ればそれなりに需要はあるのかもしれません。それでも、気が付く人にはすぐばれます。
バタバタしない人の末路
今までで、一番ひどかった講演会は、話の内容の大半がウィキペディアのコピーというものでした。講演者は、それなりに有名な大学を出ているベンチャーのような会社の役員でした。
恐らく、講演慣れしていて器用なので、適当なことをしていたのだと思います。前日に撮影した地元の写真をスライドに入れる当たりは上手いと思いましたが、肝心の中身は全くでした。
それでも、どこかの会社の2代目の人達がかなり感心していたので、気が付かない人にはそんなものかもしれません。今は、無尽蔵に情報があふれていますが、取捨選択が出来ないとどんどん誤った方向に進んでいきそうです。その辺は意識して気をつける必要があると思います。
そして、バタバタし続けることが創造的な仕事の第一歩になるのだと思います。