さつまいもの栽培方法
現在、出身地・宮城県山元町で地元の菅野さん夫妻とさつまいもを栽培しています。「さつまいもの栽培」という検索でこのサイトに訪れる方が多いようなので、今回はさつまいも栽培全般について書こうと思います。
信頼できそうなネットからの引用が中心となりますが、最終的には各地域の土壌や天気などの環境、栽培する品種、作付けする日付で大きく変わってくると思います。
その辺が農業の面白いところでもあり、画一化しにくい部分でもあります。
さつまいもの育て方から収穫まで
ネットにはたくさんの情報があるので、どれを選択するかが重要になります。今回は、内容がしっかりしていることと、情報提供者が明確なサイトを紹介したいと思います。
農林水産省:子供さん向けに分かりやすく解説。学校での栽培方法の記述もあります。
住友化学園芸:病害虫対策の情報が掲載されています。
旬の食材百科:さつまいもの食べ方、品種ごとの旬のカレンダーがあります。
以上のサイトを見れば、栽培から食べることまで一通りのことが分かると思います。
ただ、大きくさつまいもと言っても様々な品種があります。ホクホク系が好きならば「ベニアズマ」、トロトロ系であれば「べにはるか」がお勧めです。
宮城県山元町でのさつまいも栽培事例
実は、それほど深く調べずに農家さんと相談した上で栽培を始めました。2015年の場合、苗の植え付けは5月の上旬でしたが、雨が少なくて一部の苗が枯れてしまいました。このため、6月下旬に苗を追加しました。
追加した苗は大きく成長しましたが、肝心のさつまいもの状態はまだ分かりません。規模の大きな栽培の場合には、天気に大きく左右されてしまいます。プランター栽培であれば、5月頃から栽培を始めればちゃんと育つと思います。
それから、土は水はけの良い土地が合っているようです。現在栽培している畑は砂質の土壌です。また、肥料を与え過ぎると地上部だけが大きくなるようなので、こちらも注意する必要があります。
さつまいも苗の選択
先ほど、お勧めの品種として「ベニアズマ」と「べにはるか」を紹介しましたが、さつまいもにはたくさんの品種があります。品種の変遷については、独立行政法人農畜産業振興機構のホームページに一覧表が掲載されています。
さつまいもの用途で分けると焼酎用、加工用、でん粉用、青果用があるようです。普通、ホームセンターで販売している苗は青果用です。青果用とは、焼いたり蒸したりして食べるさつまいものことです。
質の良いさつまいもを収穫するためには、苗の選択が大切です。そのためにも、信頼できるお店から購入する方が良いと思います。
ちなみに、苗の見た目から品種を判別することはできませんので、書かれた品種名を信じるしかありません(熟練の農家さんならば可能かもしれません)。
現在、宮城県山元町で栽培している品種は「べにはるか」です。苗は鹿児島県の生産者の方から取り寄せています。昨年も同じ方が生産した苗を使用しましたが、非常に甘いさつまいもを収穫することができました。
収獲後のさつまいもの管理
収獲直後の農作物を食べることが1番良いのですが、収獲直後のさつまいもは美味しくありません。特に、身がトロトロになる「べにはるか」は全く別物で、甘みが少ない上にホクホクした食感になってしまいます。詳しくは、以前書いた以下の記事を参照して下さい。
さつまいも(べにはるか)について:べにはるかのことを詳しく書きました。
山元町でのさつまいも栽培(まとめ):2014年、2015年の栽培の記録をまとめました。
また、さつまいもは13度程度で保管するのが一番良いのですが、低温に触れてしまうと傷んでしまうので、保存の際の温度管理は非常に重要です。2014年は、温度管理を失敗して収獲したさつまいもをダメにしてしまいました。
さつまいもを知るために
さつまいものことを調べたい方向きに2つのサイトを紹介します。どちらもPDFファイルとなっているので、印刷して読むのも良いと思います。
野菜ブック<食育のために>:カラー写真で色の異なるさつまいもの品種が紹介されています。
特産種苗:甘しょ(さつまいも)の特集号です。さつまいもの本場・鹿児島県や千葉県の栽培情報、さつまいもの生産に関わる資料、さつまいもの育種など多くの情報が掲載されています。2010年発行。
まとめ
農業は基本的に年に1回しか答えがでません。インターネットの情報は便利ですが、自分で工夫することも大切になります。むしろ、教科書通りにいかない方が多いかもしれません。ぜひ、色々な栽培を試してみて下さい!