地方の力
ここ最近、地方創生という言葉と共に地方と都会という枠組みで活発な議論が交わされています。国からの予算も付いているようなのですが、成果はまだ未知数であるという印象を抱いています。
人口減少という大きな流れの中でどんなことができるか、地方はどうなっていくかを考えてみたいと思います。
東京でのイベント
昨日、「出身地Day 夏の交流会2015」(TIP*S/中小機構&日本財団CANPAN・NPOフォーラム)というイベントに参加してきました。このイベントは、首都圏に住む地方出身者が出身地のことなどを話すというものでした。
参加者は200名を超え、出身地の宮城県からも自分を含めて5名が集まりました。お一人は、仙台からの参加で、交流会に参加するために前日から東京に来られたとのことでした。
出身地が同じという共通点があるので、色々な話題で盛り上がりました。例えば、出身地を仙台と言うか宮城と言うか、仙台を挟んだ北と南では考え方も風土も違うこと、宮城料理には何があるかという話題が出ました。
その後、テーマ毎の勉強会となり、地方に仕事を作るというテーマに触れてきました。多くの県の方々の考え、参加された動機を聞きながら、改めて今後の展開を考えながらの帰宅となりました。
仕事を創る
従来は地方から都会へという人の流れでしたが、今もその大きな傾向は変わっていないと思います。一方で、地方で暮らすという選択肢がより現実的に感じられるようになってきました。
インターネットの普及、交通と流通の発達によって、都会で暮らす必要性が薄れてきたというのが背景にあると思います。これから、人の流れが徐々に都会から地方へと向う可能性はあると思っています。
しかし、最低条件として仕事を創ることが不可欠です。資本主義である以上、経済が動かなければ生活が成り立ちません。
また都市部は医療や教育の場が豊富にあり、選べる自由がありますが、地方では選択肢が限られています。東京に出ると、交通網、情報など非常に恵まれていると思うことが多いのも事実です。
地方を数値で捉える
現在、地方への移住者の増加が地方創生の成功例と捉えられているようですが、もっと別の指標で議論をしても良いのではないでしょうか。
例えば、分かりやすいのはお金だと思います。地域の活動を全てお金で指標化して、数字の増減を評価するという考え方です。
もちろん、全てをお金で評価しきれないという主張もあると思うのですが、日本が資本主義で成り立っている以上は、お金をものさしにして地方の状況を改めて見る必要があると思います。
もう一つは、交流人口を指標にできないかと考えています。定住者が増えなくても人の出入りがあれば、地域を維持、活性化することは可能であると思います。ここに、外国からの観光客の数を加えても良いかもしれません。
あまり議論倒れになってはいけないのですが、地方や出身地を想う感情を大事にしつつ、具体的な数値を使用して多方面から地方を評価することが大切だと考えています。
想いがあれば変わること、変えることは可能であると思っています。