ハンドメイド品のブームから今を考える
最近は、ハンドメイド品(手作り品)の人気が高いそうです。昨年、東京ビッグサイトで開催されたハンドメイドインジャパンフェス2014というイベントを見てきました。入場料を支払ってアクセサリーや絵、革製品、陶器、ガラスなどたくさんの商品ブースを見て購入できるイベントでした。
20年ほど前であれば、これほど気軽に自作の商品を販売することは難しかっただろうと思います。ところが、今はわざわざ入場料を支払ってまで個人が作った雑貨などを買いに来る人が増えています。
色々な理由があるのかもしれませんが、
モノがありふれている
モノに個性を求める
この2つが大きいような気がしています。今の日本は農産物にしてもそうなのですが、質の高い商品が買いやすい値段で流通しています。テレビにしろパソコンでも、ある程度働けば高校生でも購入することが出来ます。それだけに、
市販品とは異なるモノ
が注目される時代になったのだと思います。自分のことで考えてみると、市販品で満足できる時と、オリジナルの商品が欲しいと思う時があります。
市販品で良い‥歯ブラシ、洗剤などの日用品
オリジナル品が欲しい‥ノート、雑貨、バッグ
もちろん、口の形に合った歯ブラシというのもアリだとは思うのですが、身に付けるものはオリジナルの商品が欲しくなる傾向にあるようです。今は、ハンドメイド品もインターネットで簡単に買えるのですが、調べてみたらいくつか出てきました。
iichi(いいち)‥商品が30万点以上
Creema‥商品が120万点以上
アートメーター‥絵の測り売り
ユザワヤMarket‥販売手数料が無料
それぞれの会社を調べてみるとiichは2012年創業で、広告代理店の博報堂が株主になっているようです。また、Creemaは2009年創業で、個人投資家やKDDIオープンイノベーションファンドなどが株主のようです。アートメーターの運営は東急ハンズ、ユザワヤMarketの運営はユザワヤです。
こうしてみると、ハンドメイドのネット市場はまだ10年も経っていないことが分かります。インターネット通販が盛んになって20年程度なので、これからもどんどん変わっていく分野かもしれません。また、自作のための部品や素材を販売している東急ハンズやユザワヤが関わっている点も興味深いところです。
ただ作って終わりではなく、
販売できる場を提供する
ここが大きなポイントで、農業や他の分野にも応用できるのではないかと思います。農業であれば、産直がそれに該当するのかもしれませんが、ネットでも同様の仕組みが作れるのではないかと考えています。自社の商品を売るために商品の質を高めたり宣伝をすることも大切ですが、これからはハンドメイド品の展開のように、視野を広く持ち市場を創るという意識が更に重要になっていくと思います。
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