2013年の失敗を生かし、次は何を栽培しようかと考えました。そして浮かんだのがさつまいも(ようやくここで登場)でした。さつまいもは昔から肥料の少ない土地でも育つくらいなので、津波の浸水した畑でも育つだろうと考えました。品種は、「べにはるか」と「安納いも」の2種類にしました。ともに、食べて美味しいからで、実際に育つかどうかは育ててみないと分からない状況でした。

さつまいもの苗については、ダイズの時と同じくインターネットを使って検索をして、価格や品質の面から絞り込みました。鹿児島県の農園のホームページが見つかり、さつまいもの本場ということで、苗をお願いすることにしました。

こちらの農園とは、さつまいも栽培がきっかけとなってこれまでに2度お伺いしており、今もお付き合いをさせて頂いています。栽培は2013年にやっていた新幹線農業の限界を感じたので、畑の所有者である菅野さんご夫妻にお願いすることにしました。

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(2014年7月11日に撮影したさつまいも畑)

その結果、2014年の秋にはかなりのさつまいもを収穫することができました。べにはるかの成長が良く、安納いもは土地に合わないことも分かり、実際にさつまいもを育つことを確認できました。その辺が農業の大変な部分で、年に1度のタイミングを逃すと翌年まで待つことになってしまいます。

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(2014年8月26日に撮影したさつまいも畑)

ここで少し、さつまいもの話から離れます。実は、さつまいも栽培と並行して紫とうがらしと甘いとうがらしの栽培も進めていました。なぜとうがらしかと言うと、栽培が簡単で単位面積あたりの利益が良いということが農業関係の本に書いてあったことから、それをそのまま採用しました。

ただ、普通に辛いとうがらしではつまらないと思って、品種を色々と調べてみました。その結果、奈良県で100年以上も前から栽培されている伝統野菜の紫とうがらしをやってみようと思いました。とうがらしと言っても辛くは無く、ししとうのような感じで、何より紫色という色が気に入りました。ちなみに、紫とうがらしは熟すと赤くなり生で食べても甘くなります。

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(左・紫とうがらし,右・赤く熟した紫とうがらし

そして、「甘いとうがらし」はインターネットで偶然見つけ、カレイドスコープとシャインブライトという品種を選択しました。こちらも、辛いとうがらしでは当たり前なので、甘いならば面白いだろうという理由で決めました。考え方としては、安易なのですが面白いということを大事にしたいと思っています。結局のところ、こういうことは勘に頼るしかありません。

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(甘いとうがらし‥どちらがどの品種だったかは忘れてしまった)

どちらのとうがらしも大成功で、秋には大量に収穫出来たのですが‥栽培をお願いした菅野さんの話によると、とうがらしなのに紫色、赤くても辛くないという訳の分からなさもあって地元の直売所では売れなかったそうです。このため、畑に大量のとうがらしが未収穫のままに放置という結果になってしまいました。

ちゃんと売り先を確保するべきだったのだけど、育てばどうにかなるという発想だったので迷惑をかけてしまいました。見せ方、伝え方や調理方法によっては面白い展開もあったと思うのですが、課題が残りました。

2014/10/26 11:39  Exif_JPEG_PICTURE

(左・収穫したとうがらし,右・三角形の容器に入れたとうがらし)

話は再びさつまいもに戻ります。収穫直後のさつまいもは、全然美味しくありません。実は、さつまいも栽培を始めてから知りました。このため収穫したさつまいもは、熟成させないと甘くなりません。試しに、収穫して間もないべにはるかを焼いてみたことがあるのですが、ホクホクというかパサパサな感じで甘みもほとんど感じられませんでした。ちゃんと熟成することで、トロトロの食感となり物凄く甘くなります。

このため、最低でも2か月は熟成させた方が良いようです。問題は熟成方法で、さつまいもを13度程度の低温で寝かせる必要があります。鹿児島や茨城のような大規模産地ならば専用の保存施設があるのですが、宮城県山元町にそのような施設は無く、ビニール温室内での保管となりました。それでも、2014年の12月に菅野さんと試食をした際には非常に甘味が増しており、試験的に作った干しいもは黄金色で非常に良い出来でした

2014/12/15 13:59(2014年12月15日撮影,この時はかなり甘くなっていた!)

これで、2015年からいよいよ販売!‥という矢先にさつまいもが傷んでしまいました。さつまいもを覆っていたカバー内に湿気がたまり、その湿気が凍結したことが原因でした。これがさつまいもの弱点で、寒さに当てれば甘く熟成するが寒過ぎると傷んで腐ってしまいます。

しかし、捨ててしまうのはもったいないので新年早々に慌てて傷んだ部分を削り取りました。その後、削りとっては焼きいも機を借りて焼くという作業を続け、これまでにお世話になった方々に送ることができました。

2015/ 1/12 14:14(傷んだ部分を削り取ったさつまいも、数日間は朝から晩までこの作業をした)

見た目はかなり悪くなったのですが、さつまいもを送った方々に「甘かった」、「美味しかった」と言って頂いたのは嬉しかったです。そして、2015年こそは栽培と販売を成功させようと強く思いました。

2015年につづく

2013年のことはこちら


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