(序章・読み飛ばして頂いても大丈夫です)

埼玉県狭山市の落合園との縁は2010年にさかのぼります。当時、研究室に所属していたA君という男子学生がいて、彼の趣味は自転車でした。自転車といっても競技用の自転車ではなくて、普通にホームセンターで売っているような典型的な自転車を愛していました。A君は日曜日になるとその自転車に乗り、北や南方面の目的地を定めるとあとはひたすら自転車をこいでいました。移動距離が尋常では無く、宇都宮から日光方面であったり、茨城方面であったりと片道だけでも大変な距離をひたすら走っていました。

そんなA君が偶然たどり着いたのが埼玉の落合園でした。宇都宮から自転車に乗った若者が突然現れた訳で、びっくりされたようですが、歓迎してもらったようです。A君がお土産で買ってきた緑茶を飲んでみると、普段飲んでいるお茶よりも美味しく、程よい渋みの中に甘味がありました。それ以来、研究室のお茶は落合園のものとなり、無くなった時は電話で取り寄せるようになっていました。

いつかは、実際のお茶畑に行ってみたいと思っているうちにA君が卒業してしまい、自分の足で実際に初めて訪れたのは2014年の5月でした。埼玉だから電車もバスもあるだろうと思っていたら、電車は西武線が走っていたものの、バスが信じられない程に少なく、落合園の近くまで行くバスは1日4便というとんでもない本数でした。どうにかバスの時間に合わせて乗車し、最寄りのバス停で下車してから歩くこと約10分で念願の落合園に到着し、現在までお付き合いさせて頂いています。

(ここから本題)

最初の訪問から約1年が経過し、定期的にお茶園に遊びに行かせて頂いています。お店には地元の常連さんが遊びに来ていて、お茶の入れ方や畑のことなど色々と話ができるのが楽しいところです。そんな落合園ですが、今の社長さんで三代目だそうです。創業は古く、昭和12年の写真がお店に飾ってありました。

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(左・お茶摘みの様子,右・当時の埼玉県知事が来訪した時の記念写真)

社長さんに聞いたところ、お茶摘みといっても地元の方々では無く、東京の方から観光で来た人達の様子を写した写真だそうです。また、埼玉県知事との撮影には男性しか写っていないとのことで、この辺からも時代背景がうかがえます。さて、そんな落合園には控え目な犬と気難しい犬がいます。

2014/12/12 12:25     Exif_JPEG_PICTURE

(左・控え目な犬,右・気難しい犬‥撮影をすると嫌がる)

 顔が似ていると思っていたら、兄弟だそうです。控え目な犬は昔から落合園に居たのですが、気難しい犬は別の家にもらわれていったものの、飼い主が高齢になってしまい実家に戻ってきたとのことです。3月にお伺いした時はまだ居らず、5月に行った際に犬小屋が増えていたので、まだ戻って来てあまり時間が経っていないようです。‥と周辺情報ばかりですが、そろそろ本題に入ります。

 まず、落合園のお茶ですが、甘みが特徴です。ここのお茶を飲むとペットボトルのお茶(比較対象があまり良くないですが)は単に苦いだけと感じます。お茶の産地というと、静岡が有名で他にも九州がありますが、産地によって味や香りは異なるそうです。また、お茶に限った話では無いのですが、畑の管理によってもかなり味は違ってきます。

Exif_JPEG_PICTURE(2015年5月撮影、新茶収穫後の茶畑)

 お茶の成長にとって、雨が多過ぎても少な過ぎても問題があるそうで、今年は暑い日が続いたので成長が良かったようです。とにかく、農業は天気次第な部分が強いためにその年によって茶葉の出来が大きく変わるとのことでした。そこで大事になるのが、加工技術になります。加工によって味を調整するのが腕の見せ所だそうです。お茶園によっては収穫をした茶葉を組合などに卸すところもあるのですが、落合園では生産から加工までやっています。茶畑の横が加工場になっていて、新茶の収穫時期は生の葉を乾燥させる作業が夜通し続くとのことでした。

 加工場は、まさに機械そのものといったゴツゴツした機械が並んでいます。

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(落合園の加工場の様子)

 これらの機械を駆使して生の葉から荒茶(あらちゃ)というお茶の素を作りますが、その過程で‥

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(左・お茶を選別する落合社長,右・様々に分けられた茶葉を入れた箱)

 お茶の種類によってさまざまな状態に分けられます(この辺はまだ不勉強なので、次回、教わってきます)。これでようやくお茶の味を構成する部品が完成します。その後、これらの部位を何種類か混ぜて、味を確認し、また足したりしながら調整作業に入ります。この作業に立ち会わせて頂いた時は10回近く味見をしました。面白いことに、ちょっとの調整で味が凄く変わりました。だから、どこで止めるかが難しいのだそうです。

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(お茶の調合台、奥にあるやかんで常にお湯を沸かしてある)

 ‥と、こんな過程を経てようやく袋入りのお茶が完成します。ちなみに、落合園のお茶は詰め置きはせずに、その日ごとに注文に応じて調合してから袋詰めをしています。地元の常連さんに聞いたら、手間がかかるのでそこまでやっているお店は珍しいと言っていました。あと、お茶は冷蔵庫に入れて保管すると良い(未開封時)と教わりました。今のように保存技術が発達していない時代のお茶は、湿気を吸ったり変色したりで変だったようです。また、昔は、出荷せずに家庭用として栽培していたらしいです。美味しいお茶を年中飲める‥改めて、便利な時代になったと思います。

 かなり長い話になりましたが、肝心のお茶の入れ方を書きます。まず、このブログで取り扱っているお茶については沸騰させたお湯で入れて下さい!ちなみに、2000円を超すお茶(量は少ないですが、お問い合わせ下さい)の場合は少し冷まして入れて下さい。お茶の葉の部位や品質、乾燥程度の違いによるものです。また、3回は抽出できるように作っているお茶ですので、風味の変化を楽しんでもらえたらと思います。

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(お茶の種類、入れ方、お湯の温度によって異なるお茶の色)

 夏の場合、水出し(時間がかかります)も面白いです。ただ、味はちょっとダシっぽいというか独特の風味があります。お湯で入れたものを冷まして飲むのもオススメです!その他に、地元の常連さんに教わったお茶の入れ方ですが、一気にお湯を注ぐのでは無く、急須にお湯を少量入れては湯のみに注ぎ、また少量のお湯を入れてから湯のみに注ぐという作業を繰り返して(3回くらい)入れると、程良い苦味が加わります。ぜひ、自分好みの入れ方で楽しんで頂けたらと思います。

 また、補足情報として国立がん研究センターから、緑茶が死亡リスクを低下させる等の報告が出ています。他にも、お茶風呂やお茶での洗顔(最初は少量で肌に合うかを試して下さい)も体に良いようです。ただ、お茶に限らず、1つのもので病気が改善されるということは考えにくいので、無理のない形で普段の生活に取り込むこと、食事のバランスを整えることが最も大事だと思います。

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