以前の記事で特定外来生物に指定されているオオキンケイギクについて書いたことがありました。そうすると、不思議なものでオオキンケイギクに関する記事が出て来ました。

記事の内容

記事は以下のようなものでした。そのまま引用したいと思います。

<オオキンケイギク>外来雑草から抗がん物質 岐阜大教授ら

毎日新聞 6月30日(木)15時43分配信

全国の河川敷などで在来野草の生態系を壊し、厄介者となっている特定外来生物「オオキンケイギク」の花に、抗がん作用のある物質が含まれていることを、岐阜大工学部の纐纈(こうけつ)守教授らが突きとめた。論文は今月、エルゼビア社(オランダ)発行の医薬品化学分野の学術誌に掲載された。研究室は、製薬への応用を目指している。

オオキンケイギクは北米原産のキク科の多年草。5~7月ごろに直径5~7センチのコスモスに似た形状の鮮やかな黄色の花を咲かせる。全国の道路のり面などで緑化に使われたが、繁殖力が強く、生態系を壊すとして、環境省が2006年に特定外来生物に指定。栽培や保管を原則禁止し、駆除を呼びかけている。

駆除後には捨てられる運命の花だが、色の濃い花や果実には一般的に抗酸化作用があるフラボノイド系化合物が含まれることが多いとされる。纐纈教授らは医 学的に有効利用できないかと約4年前に着目。大学近くで花を約3キロ分採取し、何百種類もある成分をアルコール抽出などして分けていき、6種類のフラボノ イド系化合物を見つけた。さらに、その一つ「4-メトキシランセオレチン」が、がん細胞を死滅させる様子を実験で確認した。治療に使われている抗がん剤と 同程度の抗がん作用だという。

纐纈教授は「オオキンケイギクがただの厄介者でないと分かった。活用できるようになれば」と期待を寄せている。【野村阿悠子】

オオキンケイギクオオキンケイギク

雑草は、人間の見方次第で様々な扱いをされる存在です。オオキンケイギクは当初、緑化植物と導入されて、今では特定外来種に指定されて防除の対象となっています。一方で、今回の記事にあるように薬用植物になるという可能性が出て来ました。

人の評価も時代によって変動するものですが、雑草に対する評価も同じようです。これだけ多くの人とモノが動く時代に雑草を在来と外来と区別することが妥当なのかどうか、生態系に及ぼす評価も議論の余地がありそうです。

これまでの科学的な知見を大事にしつつも、様々な角度から雑草を捉える必要があると思います。

記事の続き

先ほどの記事の最後にこのような記述もありました。

◇学術的にも価値

仁科淳良・日本大理工学部教授(天然有機物化学)の話 4-メトキシランセオレチンが発見されること自体が珍しい。特定外来生物から健康維持に関係する物質を発見した意義が大きく、学術的にも価値のある成果だ。

同じ雑草であっても評価する人、評価の手法によって変化するということを改めて感じます。今回の発見はまだ実験室レベルかもしれませんが、仮に実用化が進めばオオキンケイギクは特定外来生物の指定から取り消されるかもしれません。

今後、足元の雑草をもっと多方面から見つめていくことで、我々の見落としていることや、面白いことがたくさん見つかりそうです。


人気ブログランキングへ